2012 Fiscal Year Research-status Report
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24655040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山内 美穂 九州大学, カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所, 准教授 (10372749)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノ合金 / 触媒 / アンモニア / 光触媒 |
Research Abstract |
本研究では、光水分解発生期水素をアンモニア合成過程に導入し、二酸化炭素の排出のないクリーンなアンモニア合成プロセスを実現することを目的とする。 平成24年度には、アンモニア合成触媒として最も高い活性を示すRuと硝酸の還元力の高いCuPdのナノ触媒と酸化物半導体に担持させた触媒の作製を行った。 まず、始めに、粒径制御のための保護被覆剤存在下でRuおよびCuPd粒子の合成を行った。ポリエチレングリコール(PEG)とヒドロキシエチルセルロース(HEC)を保護被覆剤として合成に用いた。 PEGあるいはHECを用いて作製したCuPdナノ粒子のTEM写真を比較すると、PEGを用いて合成した場合は、粒子同士が凝集して大きな塊となっていた。一方、HECを用いた場合は粒子が分散して存在することが明らかとなった。そこで、HEC保護CuPdナノ粒子とRuナノ粒子を助触媒として選択し、酸化物半導体光触媒と水溶液中で混合し、乾燥することでナノ粒子担持光触媒を作製した。 作製した光触媒にメタノール存在下で紫外光照射下で水素を発生することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、HECで保護されたRuナノ粒子とCuPdナノ粒子を作製した。通常、ナノ粒子の合成には、ポリ(N-ビニル-2-ピロリドン)(PVP)を用いることが多い。しかし、本研究では窒素ガスをアンモニアの窒素源とするため、系に他の窒素源が含まれるのは望ましくない。そこで、本研究では窒素を含まない、ポリマーを保護被覆剤にもちいることとした。PEGもHECも炭素と水素と酸素のみを含むポリマーである。ポリエーテルであるPEGに対し、HECは多数の水酸基を有する。これらのポリマーは金属に酸素で接触すると考えられるが、官能基の数が多いHECが粒径を制御する能力が高いことがわかった。本研究では、窒素の含有のない保護剤を使用して小粒径のナノ粒子の作製に成功した。また、作製したナノ粒子を紫外光応答型の酸化物半導体に担持することで光触媒を作製できたことから、概ね今年の研究計画通りに進捗していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
作製した光触媒の反応選択性を調べる。光エネルギーの吸収により光触媒中に電子とホールが生成する場合、触媒表面でプロトンが電子と結合して生成する水素は、触媒上のホールと相互作用して再酸化を受けるため、水素が発生しない。したがって、一般的に光触媒の還元能を調べるためには、ホールを効果的に減少させるメタノールなどの犠牲剤を添加する場合が多い。同様に光触媒を用いて窒素を還元する場合にも、生成したアンモニアが再酸化される可能性がある。そこで、作製した光触媒の反応選択性を調べる必要がある。紫外光照射下において、犠牲剤なしでの水素および酸素の発生能を確認する。次に、アルコール添加した場合の水素発生量を調べる。更に、アンモニア存在下での水素発生量とアンモニア消費量、および犠牲剤とアンモニアを共存下での反応挙動を調べ、作製した触媒の反応特性を明らかにする。光触媒に水素あるいはアンモニアへの選択性を確認できた場合、窒素流通下でのアンモニア生成反応試験を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1年の通して実験用試薬、実験用器具、反応ガスなどの日常的に消耗する物品を補充する。また、放射光施設(SPring-8等)における実験や情報収集および成果発表のための研究会参加のための出張費用に使用する。
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Research Products
(1 results)