2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24655069
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
早下 隆士 上智大学, 理工学部, 教授 (70183564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 明 上智大学, 理工学部, 准教授 (00119124)
橋本 剛 上智大学, 理工学部, 助教 (20333049)
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Keywords | デンドリマー / アゾ色素 / 超分子 / 化学センサー / ボロン酸 / 糖鎖 / 識別機能 / 分子鋳型 |
Research Abstract |
人工系による糖鎖識別の実現には、生態系のレクチンタンパクのような空間規制された多点認識サイトの設計が不可欠である。そこで本研究では、糖鎖などの生体高分子が識別できる空間規制された多点認識サイトの実現を目的として、新規のソフトインターフェイスとなる様々なデンドリマー世代を用いる分子認識界面の構築を行うことを目的とした。 本年度は昨年度に引続き、1)プローブ配置の空間制御と応答機能の解明、2)色素プローブ構造の影響、および3)蛍光プローブの導入についての検討 を中心に研究を進めた。 1)については、プローブの溶解性および糖応答機能に対する修飾密度と世代の影響を解明することが出来た。しかし、糖の種類による可視部吸光度の変化の差は予想より少なく、色変化による選択的糖認識評価にも限界があることが分かった。 2)については人工抗体機能を目指し、新規な分子認識部位としてジピコリルアミノ基を含むアゾプローブを設計、数種のアゾプローブを合成した。、遷移金属イオン、リン酸類誘導体に対する応答能を評価し、特にアデノシンを含む各種リン酸類に対する興味深い応答が得られ、更にデンドリマーへの修飾も試みた。3)については、クマリン骨格を持つ蛍光プローブを数種合成し、二量体構造のプローブのモノリン酸類に対する選択的な応答を見出した。更に蛍光シリカナノ粒子とこのクマリン型蛍光プローブを組み合わせ、細菌表面のリン酸脂質との相互作用により凝集して蛍光顕微鏡で観察できるまでの粒子になることを確認した。これは、病原性細菌などの新しい検出法となり得るものであり、特許として出願を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度明らかになったボロン酸型分子鋳型デンドリマーの密度効果についてある程度の知見を得ることが出来、また可視部吸光度(色変化)による評価にも限界があることが分かった。人工抗体機能を目指したジピコリルアミノ基を含むプローブについて、新規アゾプローブの合成と評価、デンドリマーへの修飾を実施し、更に蛍光型プローブを用いた細菌認識についても一定の成果を得ることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、アゾ色素を蛍光団に換えることによる高感度化や、ATPなど他の生体関連物質を識別するための、ジピコリルアミノ基を認識サイトに持つプローブ/デンドリマー複合体の機能評価など、順次研究計画を進める。様々なデンドリマー界面を、界面分子鋳型法と組み合わせることで、これまでに報告例のない人工抗体機能を持つ高性能な超分子化学センサーの開発を行いたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
試薬や器具の消耗が予定より少なく、また学内出張規定改正により当初予定より少ない経費で同内容の出張(成果報告)が実施できたため。 主に試薬や窒素ガスなどの消耗品として支出予定である。
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article] Targeted syntheses of homo- and heterotrinuclear complexes involving MII-NiII-MII (M = Ni, Cu, and Pd) nonlinear core: Structure, spectroscopy, magnetic and redox studies2013
Author(s)
Debdas Mandal, Sk Md Towsif Abtab, Anandalok Audhya, Edward R.T. Tiekink, Akira Endo, Rodolphe Clérac, and Muktimoy Chaudhury
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Journal Title
Polyhedron
Volume: 52
Pages: 355-363
DOI
Peer Reviewed
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