2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24655091
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
熊木 治郎 山形大学, 理工学研究科, 教授 (00500290)
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 / 高分子結晶 / 高分子構造・物性 |
Research Abstract |
Langmuir-Blodgett(LB)膜中で折りたたみ鎖結晶を形成するisotactic poly(methyl methacrylate)(it-PMMA)を低分子量のため結晶化しないit-PMMAオリゴマー単分子膜に少量添加し、膜を圧縮することにより、it-PMMAが孤立鎖状態から結晶化する様子をAFM観察することに成功し、結晶化が末端から起こること、また結晶核のサイズが分子量に寄らずに一定であること等を既に明らかにしている。平成25年度は、LB膜中で伸び切り鎖結晶を形成することが知られているポリ乳酸(PLA)を同様にit-PMMAオリゴマーに少量可溶化させ、結晶化挙動を観察した。その結果、以下の結果を得た。(1)単体で伸び切り鎖結晶を形成する分子量約1万のPLAは、it-PMMAオリゴマーで希釈するとラメラの幅が半減し、2回折りたたみ鎖結晶に転移する。(2)単体で折りたたみ鎖結晶を形成する分子量約10万のPLAは、it-PMMAで希釈することで、折りたたみ回数が約11回から26回へと増加し、ラメラ厚が低下する。(3)但し、いずれの場合も高希釈条件で、分子は凝集して結晶を形成している。これは希釈用いたit-PMMAオリゴマーとPLAとの相溶性が影響を与えている可能性があり、今後、PLAオリゴマーを用いた検討が必要と考える。
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Research Products
(15 results)