2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24655094
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉尾 正史 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60345098)
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Keywords | 自己組織化 / 超分子化学 / 構造・機能材料 / ナノ材料 / 電子・電気材料 |
Research Abstract |
本研究では、グラファイト結晶の酸素プラズマエッチングや化学修飾により、液晶性を発現するエラストマー材料を創製することを目的とし、エラストマーの伸縮による電荷輸送特性の制御を目指した。 グラファイト結晶上にシリカ微粒子のポリビニルアルコール水溶液をコーティングした後、酸素プラズマエッチングすることにより、柱状グラファイト結晶を得た。これを過マンガン酸カリウムと硫酸により酸化することで水溶性グラフェンオキシドディスクを合成した。分子末端にアミノ基とアクリレート基を有する棒状液晶分子を設計・合成し、グラフェンオキシドの表面化学修飾を行った。グラフェンオキシド表面のエポキシ基と液晶分子のアミノ基が反応することにより、修飾化グラフェンオキシドは有機溶媒に可溶となった。このような複合体は、ネマチック液晶相およびスメクチック液晶相と思われる光学異方性を示した。光重合開始剤を混合し、紫外線照射を行うことで重合を行った。自立性を有するフィルム材料を得ることができたが、エラストマー特有の伸縮性は見られなかった。シリコン基板上にモノマー状態の修飾化グラフェンオキシドをスピンコートした後、紫外線重合することで薄膜を形成した。この薄膜上にステンレス製のシャドーマスクを通して金を真空蒸着した。薄膜の電流電圧測定を行った結果、導電性を確認できた。今後、グラフェンオキシドグラフェンオキシド表面への重合性分子の導入率を最適化することにより、エラストマー特性の付与および伸縮変化による電荷輸送特性の制御が達成されると期待される。
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Research Products
(5 results)