2012 Fiscal Year Research-status Report
糖転移酵素1分子マニピュレーション法による細胞外マトリックス多糖の二次元精密構築
Project/Area Number |
24655098
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 俊明 東京工業大学, 生命理工学研究科, 准教授 (50262308)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | グライコミクス / 糖転移酵素 / SPM |
Research Abstract |
グライコミクス研究としての糖鎖チップ調製法として、x,y面内方向にナノメートルスケールで自在に複合糖鎖を導入する革新的な手法を酵素反応の1分子力学モニタリングにより達成することを目的して研究を実施した。酵素修飾カンチレバーと糖鎖固定化基板とのAFMフォースカーブ測定法により特異的結合力をモニターした上で(反応地点の決定)、両者を接触させた状態で反応基質を所定時間添加し、再度フォースカーブ測定を行い結合力の変化をモニターする(反応完結の確認)。以上の操作を二次元面内の各所で行い、細胞表層をモデル化する系の構築に取り組んでいる。 当該年度は「所定の位置に所定の長さの糖鎖を配置した糖鎖チップを構築すること」を目指し、細胞外マトリックス糖鎖であるコンドロイチン・ヒアルロン酸の酵素的伸長反応を利用した精密糖鎖チップの調製の実施をした。マイカ基板上に固定化したコンドロイチン7merについて糖転移酵素修飾カンチレバーを接触させることにより糖鎖伸長反応を逐次的に行い、一カ所に所定の長さの糖鎖を導入して、面内移動させながら、長さの異なる糖鎖傾斜チップを10μmオーダーに渡って調製し、その確認をフォースカーブ測定から得られる付着力並びに形状像を解析しているところである。今までのところまだ定性的に糖鎖修飾チップができることを示したにとどまっているため、現在、糖転移効率、チップの糖鎖修飾密度をはじめとする反応性の定量評価に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
チップ構築の達成は計画通りに進んだが、その精密調製のための定量評価などの分析がまだできていない点に本年度は取り組む必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
精密調製のための定量評価などの分析がまだできていない点に本年度は取り組む必要がある。また、糖タンパク質糖鎖のチップについても本年取り組み達成を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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