2013 Fiscal Year Annual Research Report
光電変換を目指した半導体ナノ結晶オリゴマーの創成と複合材料化
Project/Area Number |
24655130
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
河合 壯 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (40221197)
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Keywords | ナノ結晶 / 自己組織化 / 半導体 |
Research Abstract |
本研究ではナノ結晶を1次元あるいは擬1次元に連結したオリゴマー構造などの組織構造の形成とその光物理学的な学理の解明および光電変換に向けた応用の可能性の検討を目指した。ナノ結晶同士を連結した半導体ナノ結晶オリゴマーなどの自己組織構造の開発を第一のターゲットとし研究を進めた。具体的には半導体ナノ結晶の成長においてせ面特異的な成長を制御して異種ナノ結晶同士を接合するナノワイヤの選択成長に成功した。さらに3次元的な組織構造の形成に向けて、電荷輸送性を有する有機系媒質として導電性高分子やイオン液体を検討した。その結果、ある種の有機媒質中において特に顕著な自己組織構造の形成が見いだされたので、以後この系について詳細な検討を行った。有機媒質中に対する溶解性を高める目的である種のナノ結晶表面をある種の表面保護材でコートする技術を開発した。その結果、有機媒質中に対して高い溶解性を示す半導体ナノ結晶の形成が可能となった。さらにこの半導体ナノ結晶複合体において特徴的な自己組織構造が形成していることを見いだした。この自己組織構造は媒質と溶質の相互作用によって大きく制御可能であることを見いだした。さらに溶質の濃度を変えることで、自在に溶質であるナノ結晶間の距離や電子的な相互作用を制御できることを見いだした。ナノ結晶間距離を小さく制御した系においては特徴的なエネルギー移動が観測され、光電変換用の媒質としての有用性が示された。
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Research Products
(2 results)