2013 Fiscal Year Annual Research Report
乾いた空気から光化学反応を用いて水を絞り出し大地を潤す
Project/Area Number |
24655137
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
奥津 哲夫 群馬大学, 理工学研究科, 教授 (20261860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 宏明 群馬大学, 理工学研究科, 准教授 (00334136)
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Keywords | 光化学反応 / 水滴 / 相転移 / 過酸化水素 |
Research Abstract |
1.目的: 水蒸気圧が未飽和な空気中から光化学反応により水滴を一時的に発生させ、別の相に移動させる実験を考案した。この実験は熱力学的に水が蒸発する方向が自発的な過程の反対方向の変化を光化学反応で実現させる試みである。 2.実験方法の探索: 最初にこの現象を観測するための実験方法を検討した。発泡スチロールで作った40Lの箱の中に、低圧水銀灯、水蒸気源としてお湯、水を張ったシャーレ、シャーレの重さを量る天秤を設置した。水銀灯を点灯させて水滴を発生させ、水滴がシャーレの水と接してバルクの水に取り込まれることによる水の重さの増加を観測する装置を製作した。その結果、水銀灯の点灯と共にシャーレの水が増加する様子を観測した。水銀灯を点灯させると箱の中の温度が上がり、箱の中の気体が対流で動く。重さの変化が気体の対流ではなく水銀灯から発する真空紫外光による光化学反応であることを確認するために、消費電力が等しい白熱電球を用いて比較実験を行ったところ、白熱灯ではシャーレの水は増加しなかった。このことから水の増加は水銀灯の紫外光に依ることを確認した。 3. 水滴は光化学反応で生成した過酸化水素を核として成長すると考えられるので過酸化水素の検出を行った。過酸化水素と反応して呈色する試薬を用い確認したところ、過酸化水素の存在を確認した。 4.水蒸気の飽和度を変化させて水滴の発生を確認した。その結果、湿度50%の空気からでも水滴が発生することを確認した。乾いた空気から水滴を発生させることに成功した。 5.水滴を取り込む媒質の探索を行った。水滴とコンタクトして安定化させる媒質として純水以外の媒質を検討した。飽和食塩水は純水の5倍の水を取り込んだ。水溶性高分子は純水よりも取り込まなかった。また、落ち葉、砂、土なども水滴を取り込むことを確認した。
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[Journal Article] Silylation Improves the Photodynamic Activity of Tetraphenylporphyrin Derivatives In Vitro and In Vivo2014
Author(s)
H. Horiuchi, M. Hosaka, H. Mashio, M. Terata, S. Ishida, S. Kyushin, T. Okutsu, T. Takeuchi, H. Hiratsuka,
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Journal Title
Chem. Eur. J.
Volume: 20
Pages: 1, 8
DOI
Peer Reviewed
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