2013 Fiscal Year Annual Research Report
生細胞系での薬剤標的タンパク質の同定を可能にするレーザー光増感ラベル化法の開発
Project/Area Number |
24655147
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小松 徹 東京大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (40599172)
|
Keywords | ケミカルバイオロジー / 創薬化学 |
Research Abstract |
本研究課題では,chromophore-assisted laser scaring (CALS) 法の確立に向けて,光増感反応によるタンパク質の化学修飾の様子を調べる基礎検討をおこない,タンパク質の印づけによる薬剤標的タンパク質の探索法としての新たな利用可能性を示すことに成功した.また,これと並び,タンパク質の活性に基づく新たな創薬標的分子探索法の開発を進め,その原理と実験系を確立することに成功した.これらの研究成果は,研究発表の項に示すように,論文,学会,図書において発表された. 前者の研究においては,当初の予定どおり,光増感剤を共有結合させたタンパク質の光反応の解析により,光照射依存的な酸化修飾構造の生成を確認した.これによって,光増感剤の結合の有無を酸化修飾の違いによって見分けることが可能となり,モデル系を用いた検討から,本光増感反応のタンパク質の印づけとしての有用性が示された.しかしながら,本手法をより高次の細胞系に利用する際に克服すべき課題として,(1) 色素の細胞内分布による非特異的修飾の発生,(2) 酸化損傷タンパク質に対する代謝修復機構の存在,の2点が問題となることが明らかとなったことから,これらに対する対応策の検討を併せておこなった.特に,後者に関しては,得られた知見に基づき,酸化損傷タンパク質の修復に関わる酵素をプロテオーム中より探索する新たな実験系を立ち上げ,これを確立した.これらの研究成果は,タンパク質の動的機能に基づく探索研究の有用な手法を提供する端緒となることが期待されるものである.
|
-
-
-
[Journal Article] Development of a New Class of Azo-based Fluorescence Probes to Detect Different Levels of Hypoxia2013
Author(s)
Wen Piao, Satoru Tsuda, Yuji Tanaka, Satoshi Maeda, Fengyi Liu, Shodai Takahashi, Yu Kushida, Toru Komatsu, Tasuku Ueno, Takuya Terai, Toru Nakazawa, Masanobu Uchiyama, Keiji Morokuma, Tetsuo Nagano, and Kenjiro Hanaoka
-
Journal Title
Angew. Chem. Int. Ed.
Volume: 52
Pages: 13028-13032
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-