2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24655171
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
下間 靖彦 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40378807)
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Keywords | 超短パルスレーザー / 偏光 / 複屈折 / 欠陥制御 / 石英ガラス / ナノ構造 / 自己組織化 / イメージング |
Research Abstract |
本研究で開発する偏光イメージングセンサーは、透過偏光方向が4方向で異なる偏光子アレイを石英ガラスに作り込む必要がある。このため、フェムト秒レーザーを石英ガラス内部に集光する際に自己組織化的に形成される酸素欠陥から成るナノ周期構造(幅20 nm、周期間隔200 nm)が発現する構造性複屈折を利用する。構造性複屈折の位相差は、照射レーザーの諸条件(パルスエネルギー、描画速度、繰り返し周波数等)に依存する。特に、可視光領域で偏光子アレイとして機能させるためには、例えば波長546 nmの光に対して273 nm以上の位相差を発現させる必要がある。このため、フェムト秒ダブルパルスと石英ガラスとの相互作用について評価した。特に、ダブルパルス間の遅延時間と繰り返し周波数がナノ周期構造由来の位相差に及ぼす影響を調査した。集光部に誘起される複屈折は、遅延時間、繰り返し周波数に依存し、同一のパルスエネルギーにおいても、遅延時間10 ps、繰り返し周波数50 kHzのときに最大となることを突き止めた。このような複屈折を最大にする条件は、励起される自己束縛励起子(STE)の形成ダイナミックス(寿命:~ 600 ps)が影響しており、さらに、熱蓄積による集光部内での酸素欠陥の拡散および形成・消滅の結果として、最適な繰り返し周波数条件(50 kHz)があることを明らかにした。最終的に、10μm×10 μmのサイズの偏光子をアレイ状に10×10個作製し、偏光イメージングセンサーとして機能することを確認した。
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[Journal Article] A driveless read system for permanently recorded data in fused silica2013
Author(s)
T. Watanabe, M. Shiozawa, E. Tatsu, S.Kimura, M. Umeda, T. Mine, Y.Shimotsuma, M. Sakakura, M. Nakabayashi,K. Miura, K. Watanabe
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Journal Title
Japanese Journal of Applied Physics
Volume: Vol. 52
Pages: 09LA02-1-5
DOI
Peer Reviewed
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