2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24655174
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安達 千波矢 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30283245)
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Keywords | 有機発熱素子 / 導電性高分子 / P3HT / F4TCNQ |
Research Abstract |
本研究ではN-DMBIをn型ドーパントとして熱電変換素子へ応用し、塗布プロセスによるn型熱電変換素子を作製及び評価を行った。また、塗布型P-Nプロトタイプ熱電モジュールの作製、評価も行った。[6,6]-Phenyl-C61-Butyric Acid Methyl Ester (PCBM)とN-DMBIの混合溶液を調製し、ガラス基板上にスピンコート法により成膜した。その上にAu電極を真空蒸着により蒸着しデバイスを作製し、導電率、ゼーベック係数を測定しパワーファクターを算出した。モジュールはCr/Au電極を蒸着したガラス基板上にフォトリソグラフィーでパターンを作製し、そこにP, N溶液からキャスト法により成膜しP-N対が4つのモジュールを作製した。P型材料にはpoly (3-hexylthiophene-2,5-diyl) (P3HT) と2,3,5,6-Tetrafluoro-7,7,8,8-tetracyanoquinodimethane (F4-TCNQ)を用いた。PCBMとN-DMBIのドーピングは室温で起こり、加熱による新規キャリアの発生の影響は小さいことを確認した。作製したデバイスの導電率及びゼーベック係数を図1に示す。導電率はドーパント濃度の上昇に伴い向上したが、後に高濃度になるとキャリアの散乱に寄与するため、導電率は低下した。最適化したデバイスのパワーファクターは17 W/mK2となり、真空蒸着により作製したn型デバイスと同等の性能を得た。P-NプロトタイプモジュールではP-N対の増加に伴い、起電力及び抵抗がリニアに上昇することを確認した。モジュールの最大出力はP-N対を4組温度差5°Cの条件で1.2 nWであった。
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Research Products
(2 results)