2013 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブメンブレンの創製と有機無機ハイブリッド積層膜構築への展開
Project/Area Number |
24655179
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
蟹江 澄志 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (60302767)
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Keywords | 有機無機ハイブリッド / 液晶 / リン脂質 / 外場応答 / ナノシート / 積層膜 |
Research Abstract |
近年,脂質二分子膜の機能を活用したあらたな機能材料の開発検討が盛んに行われている.こうした試みは,脂質二分子膜に少量の機能性分子を導入することに主眼が置かれ,二分子膜自身に機能性を付与するというよりむしろ,脂質二分子膜は単に機能性分子固定用の土台として用いられている.そこで本申請課題では,脂質二分子膜の主構成成分であるリン脂質に着目し,光・電場応答性サーモトロピック液晶にリン脂質部位を導入し,外場によるアクティブな組織構造変化・ダイナミックな応答性を示す人工リン脂質を創製することを目的とする.さらには外場の印加により大面積均一配向リオトロピック液晶場を形成させ,ナノ粒子の“その場合成”を行うことで外場応答性有機無機ハイブリッド多層積層膜を構築する手法を開発することを最終的な目標として研究開発を行っている.具体的には,アクティブメンブレンとして有機無機ハイブリッド積層膜を構築するため,水酸基を有する有機液晶を原料としてリン脂質誘導体を合成した.この際,逆相カラムを用いて十分に精製操作を行った.得られたリン脂質誘導体の組織構造や液晶性を各種分析により評価した.更に,外部刺激,具体的には電場・光による液晶組織構造の均一配向処理のための条件を探索した.この際,SPring-8 での放射光小角散乱測定により自己組織構造の解析を行った.その結果,電場・光応答性部位を導入することで,外場による液晶構造のダイナミックな制御を行う手法を確立することができた.得られたリオトロピック液晶場を用いて,今後,酸化ガドリニウム平盤ナノ粒子を“その場”合成することにより,有機無機ハイブリッド積層膜を作成する予定である.
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Research Products
(3 results)