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2012 Fiscal Year Research-status Report

溶融塩を用いたダイヤモンド電解合成

Research Project

Project/Area Number 24655192
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

野平 俊之  京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (00303876)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywordsダイヤモンド / 電解合成 / 溶融塩
Research Abstract

本研究では、常圧下でダイヤモンドが合成できる可能性があり、装置の大型化やダイヤモンド膜の大面積化も容易であると考えられる、溶融塩電解法についての検討を行った。溶融塩としては、650℃の溶融LiCl-KCl(58.5: 41.5 mol%)を用い、これに炭素源および水素源となる添加物を加えた。サイクリックボルタンメトリーの結果より、炭素の析出および水素の発生が示唆された。種々の添加物濃度および電解電位で電析サンプルを合成し、得られたサンプルを走査型電子顕微鏡、X線回折ならびに顕微ラマン分光により分析した。その結果、ダイヤモンドは確認できなかったが、ラマンスペクトルにおいてsp2炭素に対してsp3炭素の割合が高くなる条件を見出すことができた。今後、添加物濃度、温度および電解電位のさらなる最適化によりダイヤモンドが合成される条件を見出すことが期待できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでにダイヤモンドは確認できていないが、sp2炭素に対してsp3炭素の割合が高くなる条件を見出すことができた。今後、添加物濃度、温度および電解電位のさらなる最適化を行えば、りダイヤモンドが合成される条件を見出すことが十分期待できる。

Strategy for Future Research Activity

上述のとおり、電析物に関して、sp2炭素に対してsp3炭素の割合が高くなる条件を見出すことができた。まず、これまでに得られたサンプル中でsp3炭素の割合が最も高かった条件付近で複数回の実験を行う。その後、温度を現在の650℃から50℃刻みで上下させて、電析物を作成する。いずれのサンプルも、これまで同様に走査型電子顕微鏡、X線回折ならびに顕微ラマン分光により分析する。なお、電析においては適宜パルス電解も試みる。以上によりダイヤモンドが得られる条件を明らかにする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

消耗品として、高純度試薬(LiCl、KCl、炭素源となる化合物、水素源となる化合物)と電極材料(高純度ニッケル板、単結晶シリコン板、グラッシーカーボン等)を購入予定である。さらに、溶融塩の真空乾燥、発生ガスのサンプリングに使用するガスラインの交換部品(バルブ、SUSチューブ、ガラスチューブ等)としても使用予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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