2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24656021
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
財部 健一 岡山理科大学, 理学部, 教授 (50122388)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 窒化炭素 / ナノ粒子 / 高圧合成 |
Research Abstract |
「ダイヤモンドを超える硬質性が理論的に予測されている窒化炭素C3N4の世界的初合成を1年以内に実現する」を挑戦的研究目的とした。その研究計画実施方法として、「1)H,OフリーのC3N4ナノ粒子の創製、2)そのナノ粒子を高温高圧処理することによる超硬質窒化炭素C3N4の合成」とした。研究出発点であるC3N4HxOyナノ粒子の結晶構造理解は進んだ。へプタジンを単位とする層状構造を基本骨格とするナノアモルファス粒子である。HはNを終端しておりへプタジンを単位とする層の広がりを止めている。OはCとエポキシ結合等をしている。このC3N4HxOyナノ粒子を高温高圧処理するとC3N2(CH2)結晶が確実に合成できることが明らかになった。C3N2(CH2)結晶はC-N単結合を含む4面体単位とHで終端された側鎖を有するブリッジング構造からできており、C-N単結合を含む4面体はダイヤモンド程度の圧縮率を有することが分かった。これは研究目的に照らして積極的な成果、つまりC-N単結合がC-C単結合を遜色ない硬さを有すること、従って、今後もC-N単結合を用いれば超硬質性物質が創製できると思われるからである(硬質性には最近接距離の結合のほかに結晶構造も関係する)。これらは世界初の研究成果であるとともに、研究目的で提案した「ダイヤモンドを超える硬質性が理論的に予測されている窒化炭素C3N4の世界的初合成」シナリオにはポジティブな結果であると考えている。「H,OフリーのC3N4ナノ粒子の創製」では「ほぼOフリーのC3N4Hxナノ粒子の創製」までは合成プロセスをチューニングすることができた。「H,OフリーのC3N4ナノ粒子の創製」までにはさらに知恵がいる。
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[Journal Article]2012
Author(s)
M Sougawa, T Sumiya, K Takarabe, Y Mori, T Okada, H Gotou, T Yagi, D Yamazaki, N Tomioka, T Katsura, H Kariyazaki, K Sueoka and S. Kunitsugu
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Journal Title
Journal of Physics:Conference Series
Volume: 377
Pages: 12028-1-12028-4
DOI
Peer Reviewed
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