2012 Fiscal Year Research-status Report
高精度レーザー干渉測長による氷の粒界構造と粒界拡散の研究
Project/Area Number |
24656033
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
東 信彦 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70182996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 守昌 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (50377222)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 粒界体積 / 粒界拡散 / レーザー位相変調ホモダイン干渉法 |
Research Abstract |
本研究はこれまでの技術では測定不可能であった,氷の微小変位を最先端の精密計測技術で測定し,氷の粒界や異相界面の密度や厚みの情報を得るとともに応力下での氷の粒界の挙動と粒界拡散による物質移動速度を明らかようとするものである. 具体的には,我々が最近開発したレーザー位相変調ホモダイン干渉法を用いて1.氷多結晶(人工および氷床コア氷)の粒界厚さと三叉粒界断面積とその温度依存性2.氷の粒界拡散係数とその温度依存性を明らかにするのが狙いである. 研究実施するためには、レーザー干渉計が長時間高精度に安定していることが求められる。そこで、①干渉光強度の変化から氷の変位に変換する方法の見直し、②制御による干渉計に導入するレーザー光位相の安定化を行った。①は従来、位相の異なる2つの干渉光強度を用いてリサージュ円を描くことにより変位に換算していたが、それぞれの光軸や干渉光強度の測定素子と増幅器の特性や時間変化に依存してしまう問題があった。新たな方法では、計測器の工夫により1つの干渉光強度を用いるためこの問題は解消できる。②は一般的に干渉計を用いる場合は恒温室内で行うことが通常であるが、本実験では低温下に干渉計を置くので、温度差のある2室を光ファイバーでレーザー光を通す必要があり、厳しい条件での位相安定化が必要となる。このために電気光学素子および制御系を用いているがこの制御方法を見直した。 今後、これらの改良により、レーザー干渉計は従来よりも長時間安定し、本来の研究目的の推進が見込まれる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
レーザー干渉計の故障
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Strategy for Future Research Activity |
故障の修理に時間を要していたが、問題が解決したので、今後当初の計画を遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品購入費、旅費、謝金、その他経費を適切に使用する。
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