2013 Fiscal Year Annual Research Report
高精度レーザー干渉測長による氷の粒界構造と粒界拡散の研究
Project/Area Number |
24656033
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
東 信彦 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70182996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 守昌 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (50377222)
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Keywords | 粒界体積 / 粒界密度 / レーザー位相変調ホモダイン干渉法 |
Research Abstract |
本研究はこれまでの技術では測定不可能であった、氷の微小変位を最先端の精密計測技術で測定し、氷の粒界や異相界面の密度や厚みの情報を得るとともに応力下での氷の粒界の挙動と粒界拡散による物質移動速度を明らかようとするものである。 粒界密度や厚さは、レーザー位相変調ホモダイン干渉計を用いた氷試料の高さ変化と、顕微鏡による結晶粒径の変化から推定するため、結晶粒を成長させている間において干渉計が安定して測長している必要がある。この安定化の為、干渉光強度の変化から変位を1つの検出器を用いた手法を採用し、原理的に干渉光円形のリサージュ円を描くことが可能であることを確認した。また、光の干渉部では、従来は半波長板と偏光ビームスプリッターを用いていたが、偏光板を用いることで精度を高めた。そして、ファイバの影響について調査するため、光ファイバ導入前の位置で偏光状態を確認するための簡易干渉計を組んた。 この他、微細な結晶組織をもつ氷試料のクリープ実験を行い、結晶粒界が氷の変形に及ぼす影響について検討した。この実験で用いた氷試料の平均粒径は、クリープ開始時で10μmオーダーであり、これまでの0.1mmオーダーの試料に比べて、圧倒的に粒界密度が大きい試料である。この実験の遂行ため、クリープ試験が可能なサイズの氷試料での結晶粒微細化の手法を確立した。また、微粒子を含有させた氷についても、同様の試料作成とクリープ実験を行い、結晶粒界の移動に対する微粒子の影響について検討した。
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