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2012 Fiscal Year Research-status Report

線形アップコンバージョン発光を利用したエネルギー生成の実現と太陽電池への展開

Research Project

Project/Area Number 24656065
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

鐘本 勝一  大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40336756)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywordsアップコンバージョン発光 / エネルギー生成
Research Abstract

本研究は、光励起発光というよく知られた光機能を利用して熱エネルギーを取り出すことが可能かを追及し、実現のための技術開発に挑戦するものである。研究対象とする線形アップコンバージョン発光は、入射フォトンエネルギーを超えたエネルギーの発光を与える現象であり、平成24年度は、1.積分球システムを用いた発光効率の絶対評価システムの構築、2.発光を利用したエネルギー生成の実現に重点を置いて研究を行った。まず、1についてであるが、初めに、アップコンバージョンではない、通常の発光に対して、積分球システムで効率が測れることを確認し、その後、アップコンバージョン発光に適用した。しかしながら、積分球内に入れた場合に得られる発光が、通常のアップコンバージョン発光とは異なるスペクトルを与え、その原因が追究できていない。現在の予想では、アップコンバージョン特有の現象として、試料の吸収が弱いことに起因して、発光が再吸収効果を示しているためではと考えている。続いて2についてであるが、アップコンバージョン発光が高効率に得られる条件を探すために、通常発光にて高効率発光が得られる条件を模索した。現状では、絶対測定で、90%程度のものが得られているが、目標は100%に設定しているため、それには及んでいない状況である。エネルギー生成の実現のためには、アップコンバージョン発光において92%が必要であるが、現状では、それには遠く及ばない発光しか得られていない。そのため、現在その原因の追究に全力を注いでいる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の予想とは異なり、積分球内に入れた場合に得られる発光が、通常のアップコンバージョン発光とは異なるスペクトルを与え、その原因が追究できていない。現在の予想では、アップコンバージョン特有の現象として、試料の吸収が弱いことに起因して、発光が再吸収効果を示しているためではと考えているが、その確証はできていない。
また、高効率な発光を与えるように色素を調製するように努めてきたが、効率が、所望値に届いていない。少しずつ改善点は見られるものの、目標とする100%の発光に至っていない。少なくとも95%以上が得られるまでは、実際のアップコンバージョン発光に対する応答は調べることはできない。
以上のように、実験は計画通り実施しているものの、期待していたような結果が得られていない。その対策を講じることに思いのほか、時間を要しており、それが当初よりも達成度が遅れている要因である。

Strategy for Future Research Activity

当初の計画は、太陽電池に強いアップコンバージョン発光を与える色素をドープし、太陽電池の光応答を、太陽電池が吸収できない長波長側の領域まで拡張することであった。しかし、現状では、効果的な色素の調製が計画通りに進んでいないため、その実現にまずは取り組む。特に、これまでうまくいかなかった原因を、しらみ潰しに調べ、とにかくその要因を特定する。そのためには、恐らく、色素の種類や調整法を全面的に見直したり、測定する光学システムの見直しも必要と思われる。
以上に掲げた色素調製条件の確立が終わって後、太陽電池との融合に取り組む予定である。その場合、1) 色素を、太陽電池の性能低下を最低限にするようにドープする、2) 目的とする太陽電池に対して、最適なアップコンバージョン発光を与えることができる色素を選定するための技術の開発に力を入れる。それぞれ、高効率アップコンバージョン発光が得られることが前提となっているが、それがうまく進まなくても、場合によっては、平行して進める予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当なし

URL: 

Published: 2014-07-24  

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