2013 Fiscal Year Annual Research Report
粒子分散系ER流体を用いたタッチパネル上での凹凸呈示
Project/Area Number |
24656114
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹村 研治郎 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (90348821)
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Keywords | 触覚ディスプレイ / 機能性流体 |
Research Abstract |
本研究ではタッチパネル上にボタン形状や位置を呈示するために,平面上に可逆的に凹凸を呈示し,これによって例えばボタン押下操作の精度が向上すること示すことを目的とした.このため,(1)粒子分散系ER流体によるタッチパネル上での凹凸呈示手法の確立,(2)指の位置と全押下力の検出に基づく押下力の検出法の確立,(3)凹凸呈示と押下力検出機能を有する装置の開発と誤操作率低減の検証,が課題であった.これに対して平成24年度に(1)(2)を,平成25年度に(3)を実施した. (1)では,粒子分散系ER流体が電圧の印加によって固液相変化する性質に着目して,平面上に突起を可逆的に生成する手法を開発した.すなわち,粒子分散系ER流体を満たすチャンバの底面に電極対を配置し,電圧を印加することによって電極対周辺のER流体を固体化し,物理的な突起を生成する装置を開発した.なお,この装置のチャンバ上面は絶縁性のフィルムによって覆われており,フィルム上面より固体化したER流体の突起に触れることができる.これによって,電圧のON/OFFのみによって平面上に突起形状を生成あるいは消滅できることを確認した. (2)では,指が平面上の任意の位置を押し込んだ際の力情報から押下位置を検出可能な装置を開発した.すなわち,押下対象の平面の四隅を板ばねで支持し,それぞれの板ばねにひずみゲージを配置することによって押下時のひずみを検出した.このとき,四隅でのひずみの値の割合から押下位置と押下力を特定する装置を開発した. (3)では,上記2つの成果を統合して電圧の印加によって15 mm間隔で3×3のマトリクス状に凹凸を呈示でき,かつヒトがその位置を認識して押下する動作を測定できる装置を開発した.これを用いてボタン押下を想定した実験を行った結果,凹凸の呈示によって押下操作の正確度および精度が著しく向上することを示した.
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Research Products
(1 results)