2013 Fiscal Year Research-status Report
イオン群気流の時空間微細構造解明に特化したハイブリッド熱流動イメージング法の開発
Project/Area Number |
24656144
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 洋平 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00344127)
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Keywords | 非線形ラマン散乱 / 気流熱流動非侵襲センシング / 自発ラマン散乱 / CARS / ラマンイメージング / 熱流動多変量分布 / 校正曲線 / マイナスイオン群 |
Research Abstract |
気流中マイナスイオン群の時空間微細構造解明を目的として,自発ラマンイメージング法と非線形ラマンイメージング法を併用したハイブリッド・イメージング法の開発を,3ヶ年に渡り行う.イオン群気流の速度,濃度および温度の二次元時系列分布センシングにより,帯電したマイクロチャネル壁面近傍のイオン群挙動を熱流体力学的観点から解明を最終目標とした,本年度の研究成果を下記に述べる. ①コヒーレント・アンチストークスラマン散乱(CARS)光によるチャネル内混合気流の非侵襲センシング法の開発 前年度の研究成果より,チャネルを構成しているホウケイ酸ガラスからの散乱光の影響を除去することが難しいことが判明したため,本年度は,レーザ集光用対物レンズおよび検出用対物レンズをチャネル内に挿入可能とし,二酸化炭素および窒素からなる混合気流の混合比分布の計測を行った.混合気流の実験に先立ち,チャネル内に設置した10点の計測点における二酸化炭素および窒素の混合比を変化させた際のCARS光強度の計測を行い,CARS光強度と混合比との相関関係である校正曲線の取得を行った.二酸化炭素および窒素の校正曲線は共に,CARS光の理論に基づいた二次曲線を示すことが明らかとなった.次にチャネル内に二酸化炭素および窒素を同一流量で供給し,各点における二酸化炭素および窒素の混合比の計測を行った.チャネル下流にいくに従い,二酸化炭素および窒素の混合比が変化することが判り,理論との整合性を確認した.上述の研究成果に基づき,チャネルサイズがミリメートルオーダーなので,マイクロチャネルに適用するため,ストークス光およびポンプ光の光路設計を行った. ②自発ラマン散乱イメージング法による速度・温度同時センシング法の開発 照射レーザ光強度,EM-CCDカメラの露光時間,フレームレートおよび感度特性,そして流量との相関関係の定量的把握を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コヒーレント・アンチストークスラマン散乱の特徴に特化した気流熱流動センシング法の提案を行い,混合気流の完全非侵襲センシングに成功し,進捗状況は概ね良好である.
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Strategy for Future Research Activity |
イオン群気流の速度,濃度および温度の二次元時系列分布センシングにより,帯電したマイクロチャネル壁面近傍のイオン群挙動を熱流体力学的観点から解明し,無次元数等を用いてチャネル壁面帯電中和現象の定式化を行うために,混合気流用マイクロチャネルを作製し,高空間分解能を有する自発ラマンイメージング法と非線形ラマンイメージング法を併用したハイブリッド・イメージング法の開発の開発を行う.
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