2014 Fiscal Year Annual Research Report
イオン群気流の時空間微細構造解明に特化したハイブリッド熱流動イメージング法の開発
Project/Area Number |
24656144
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 洋平 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00344127)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 気流熱流動非侵襲センシング / 気流熱非線形ラマン散乱 / CARS / 自発ラマン散乱 / ラマンイメージング / フェムト秒レーザ光 / 熱流動多変量分布 / 校正曲線 |
Outline of Annual Research Achievements |
気流中マイナスイオン群の時空間微細構造解明を目的として,自発ラマンイメージング法と非線形ラマンイメージング法を併用したハイブリッド・イメージング法の開発を,3ヶ年に渡り行った.最終年度の研究成果を下記に述べる. ①コヒーレント・アンチストークスラマン散乱(CARS)光による混合気流の非侵襲センシング法の確立:レーザ集光用および検出用対物レンズを密閉チャンバ内に挿入可能とし,二酸化炭素および窒素からなる混合気流の非侵襲センシング法を確立した.二酸化炭素および窒素の混合比を変化させた際のそれぞれのCARS光強度の計測を行い,CARS光強度と混合比との相関関係である校正曲線の取得を行った.二酸化炭素および窒素の校正曲線は共に,CARS光の理論に基づいた二次曲線を示すことが明らかとなった.更に計測精度の定量化を行うために,圧力および供給流量を変化させた際のCARS光強度計測を多点にて行い,約5%内の精度にてセンシングが可能であることを示した(学術誌に投稿中). ②混合気流の濃度二次元分布の非侵襲センシング法の確立:気流混合過程における濃度分布非侵襲センシングを行うために,下流域における混合計測を可能とするチャネルを製作して実験を行った.チャネル内に設置した10点の計測点における二酸化炭素および窒素の混合比を変化させた際のCARS光強度の計測を行い,CARS光強度と混合比との相関関係である校正曲線の取得を行った.二酸化炭素および窒素の校正曲線は共に,CARS光の理論に基づいた二次曲線を示し,更に二次曲線の形状は対物レンズ間の距離に依存していることが明らかとなった.次にチャネル内に二酸化炭素および窒素を同一流量で供給し,各点における二酸化炭素および窒素の混合比の計測を行った.チャネル下流域では,二酸化炭素および窒素の混合比が変化することが判り,理論との整合性を確認した(学術誌に投稿中).
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