2014 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲生体計測とアクアダミーによる安心快適なシート設計・評価技術
Project/Area Number |
24656154
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金子 成彦 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70143378)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 乗り心地 / シート / 快適性 / 疲労 / 流体構造連成 / バルジング / 振動解析 / 加振実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
目下、二酸化炭素排出量削減のために車体の軽量化が強く求められており、シートの軽量化にも大きな関心が集まっている。しかしながら、軽量シートは乗り心地の悪化や乗員の疲労感の増大を招く恐れがあり、軽量化と乗り心地との両立が求められている。シートは、乗員と機械構造物とのインターフェイスとして大変重要な要素で、衝突時に身を守る安心感を与えるだけでは不十分で、疲労感を感じさせない設計が求められている。 従来からシートの安心快適性評価は、被験者によるものが中心で、過去に人体ダミーを開発した例はあるものの、低周波領域の周波数応答が再現できるものに留まっており、高周波数領域での評価に適したものの開発には成功していない。本研究の目的は、シートの安心快適性を評価するため、スライムを詰めた複数の柔軟なタンクからなる低周波数領域と高周波数領域の両方が再現可能な乗り心地や疲労感の定量的な評価を可能とする標準ダミーを開発することである。 研究は、①ダミーの設計手法の開発、②提案手法の妥当性の検証、③開発した手法を適用した人体ダミーの設計製作、④乗り心地及び疲労感の人体データとの比較の4つのパートから構成される。本研究では、ダミーの設計手法に関しては①と②が完了した。具体的には、変形が可能なシリコンゴム製のタンクに水を入れた要素についてバルジング振動解析モデルを提案し、大変形を扱うことのできる計算手法を提案した。実験では、加振器で上下方向に加振し、周波数応答特性を得て、計算結果との比較を行った。また④については、研究協力企業によって被験者のデータを取得することができている。ただし、③の標準ダミーの設計製作に関しては未達で、今後、実施を検討中である。
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