2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24656162
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 潔 東京大学, IRT研究機構, 教授 (10282675)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人間機械システム / 触覚センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、非線形性の拡大について、高感度・広帯域だがダイナミックレンジの狭いセンサと、低感度・狭帯域だがダイナミックレンジの広いセンサを組み合わせる手法の検討を行った。組み合わせの手法は、2つのセンサの担当を周波数領域で分割し、センサの出力を合成するものである。 実験は、カンチレバー型差圧センサと、市販のダイアフラム型絶対圧センサを用いて行った。前者は、触覚センサで用いられるカンチレバーを応用した気圧センサであり、高感度であるがダイナミックレンジは狭く、静的な信号は取れない。また後者は、感度は低いがダイナミックレンジは広く、DC的な信号も取れる。前者の出力をハイパスフィルタに、後者の出力をローパスフィルタに通し、ゲイン特性が平坦となる様に加算した。センサを持って階段を昇降する実験を行った結果、1[Pa]以下の分解能を持ちかつDCから検出可能となり、階段を1段ずつ登るときの気圧変化をきれいに計測できた。 微小な信号を検出する回路として、信号を複数の素子で並列に増幅して加算することで、雑音レベルを下げる手法を開発した。またカンチレバーの様な抵抗変化をブリッジで検出する方式の場合、ブリッジへの印加電圧のノイズの影響が大きいことがわかり、対策を行った。 今後は、これまでに研究開発してきた非線形特性を持つ触覚センサと、多数のセンサから信号を低雑音で処理する回路と用いて、ロボットでの実証に広く展開してゆく。
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