2012 Fiscal Year Research-status Report
気体発生可逆化学反応現象を利用した自立型アクチュエータ
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24656171
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴森 康一 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (00333451)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 空圧アクチュエータ / ガス圧源 / エネルギー回生 / 空圧ロボット |
Research Abstract |
空圧アクチュエータは,軽量,簡単構造,等々様々な優れた特性を持っているが,駆動にはコンプレッサとバルブが必要で,常にチューブ付のアクチュエータとして扱われ,自立した使い方ができないのが大きな欠点である.この欠点を解決すれば素晴らしいアクチュエータとなる.本研究では,電流で可逆的な液⇔気の化学反応をコントロールして,小型,高効率,静音の空気アクチュエータの新しい駆動方式を実現する.通常の小型電磁モータと同じように小電力の電気で手軽に空圧アクチュエータを動かすことができれば,空圧アクチュエータの応用範囲は劇的に拡大する. 本年度は,水の分解/合成反応を対象に,基礎実験装置を試作し,実験を行った.具体的には,2つの薄肉電極(反応速度を高めるために表面に微細な凸凹構造や貫通孔を持たせて電極と流体の界面積を増すとともに,表面に触媒として白金をコーティングしたもの)と,その間に薄肉のセパレータ膜(酸素と水素を分離)を,3重に重ねた構造のマイクロ反応器を製作し,実験を行った.水の分解/合成は,燃料電池の充放電プロセスと同じ(水の電気分解・合成反応)である.通電すると酸素ガスと水素ガスが発生して水位を押し下げ,装置内の空気を圧縮して押し出す.また,逆に電極を蓄電用のコンデンサに接続して放電反応を起こすと,水位が上がり,容器内の圧力が下がる.これを自由に電流でコントロールできることを実証した.つまり,①電流制御によるガスの発生/吸収が自由にコントロールと,②気⇒液反応過程におけるエネルギ回生,に成功した.最高圧力0.5MPa程度でアナログのガス圧制御ができること,数秒程度の応答速度でコントロールできること,等を実験でしめした. また,その特性を理論的に導き,電流の時間積分によりガス量を正確に計算することにも成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ガスの発生/吸収の電流によるコントロールと,ガス吸収時のエネルギ回生,という2つの基本的な機能を実現した.新しく始めた萌芽研究のため,まだ学術的成果の実績は不十分だが,学会での口頭発表,国際学会への論文投稿(アクセプト,2013年7月発表予定),国際学術誌への論文投稿(査読中)等,順調に進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
ガスの発生/吸収の電流によるコントロールと,ガス吸収時のエネルギ回生,という2つの基本的な機能を実現したので,ゴム製のガスアクチュエータに組み込んでチューブレスのガスアクチュエータが実現できることを実証する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画通り.
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Research Products
(3 results)