2013 Fiscal Year Annual Research Report
気体発生可逆化学反応現象を利用した自立型アクチュエータ
Project/Area Number |
24656171
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴森 康一 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (00333451)
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Keywords | アクチュエータ / 空圧アクチュエータ / ガス圧源 / 空圧ロボット / ソフトロボット |
Research Abstract |
空圧アクチュエータは,軽量,簡単構造,等々,様々なユニークな特徴を持っているが,駆動にはコンプレッサと制御バルブが必要で,常にエアチューブ付きのアクチュエータとして扱われ,自立した使い方ができないという大きな欠点を持っている.この欠点を解決すれば素晴らしいアクチュエータとなる.本研究では,電流で可逆的な液⇔気の化学反応をコントトールして,小型,高効率,静音の空圧アクチュエータを実現する.通常の小型電磁モータと同じように省電力の電気で手軽に空圧アクチュエータを動かすことができれば,空圧アクチュエータの応用範囲は劇的に拡大する. 本研究では,両面に薄い電極を形成したプロトン交換膜を通じた水の分解/合成反応にフォーカスを当て研究を進めた.24年度は,プラスチック容器にプロトン交換膜を埋め込み,電流の制御により,水の電気分解/合成,またそれに伴う容器内の圧力制御が行えること,ならびに水合成時に発生する電気エネルギーをコンデンサに回収できることを基礎実験で示した. 25年度はこの成果をもとに,まず,①この仕組みをラバーアクチュエータ内部に組み込み,「電気で動く空圧ラバーアクチュエータ」の実現に成功した.2つの圧力室を内部に持つコムチューブを形成し,その隔壁にプロトン交換膜を埋め込んだ構造である.また,この際ポイントの一つとなったのは,②柔軟な電極形成のプロトン交換膜を実現しである.これにより,自由な形状のソフトアクチュエータが設計できるようになった.また,③エネルギー改正効率を理論と実験から明確にした.
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