2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24656181
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石原 昇 東京工業大学, ソリューション研究機構, 教授 (20396641)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 環境エネルギー / エネルギーハーベスティング / SPICE / ハーベスタモデル / 発電木 / 太陽電池 / 蓄電池 / 自律分散制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
極限までの環境エネルギー利用を目的として、平成26年度は異種ハーベスタを集積化した「発電木」の検討を進めた。 1.回路シミュレータ(SPICE)による発電シミュレーション:太陽光の発電システムを最適化するための解析モデルをSPICE上に構築した。最適化ツールとしてはC言語などのプログラミング言語、MATLABなどの数値解析ソフトによる開発が可能と考えられるが、SPICEは時間領域解析に威力を発揮し、零からプログラムを組む必要が無いこと、また、電子機器開発との連携が容易でシステムの最適化に有効と考えSPICEを活用することとした。太陽電池はダイオードの直列接続で電圧電流特性を表現し、蓄電池はSPICE上のキャパシタを鉛蓄電池として見立て、充放電特性のモデリングを行った。蓄電池の充放電電圧と蓄電率(SOC)の関係を等価回路でモデル化し、太陽光発電による充電特性、負荷時の放電特性を表現できることを明らかにし、シミュレーション環境の構築に成功した。 2.異種機能ハーベスタ電力の利用:蓄電機能を有する複数のハーベスタから負荷へ電力を供給する手法を検討した。一般的には、複数ハーベスタの蓄電池のSOCをモニタリングし、その値が大きい順にハーベスタを選択し負荷へ電力を供給すれば良い。しかし、このような集中制御型では、制御トラブルによる供給停止リスクが高い。そこで、自身と隣接のハーベスタとのSOCを比較し、自身のSOCが最も高い場合に自律的に負荷へ電力を供給する自律分散制御構成の検討を行った。この結果、集中制御端末なしで、簡単なルールで、複数ハーベスタからの電力供給を自動的に切換可能な自律分散制御手法を明らかにし、有効性をシミュレーションにより確認した。 3.今後の展開:研究の支援期間は終了となるが、継続して発電木の実証研究、エネルギー・ハーベスティングの高効率化限界の追及を進める。
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Research Products
(1 results)