2012 Fiscal Year Research-status Report
液体金属を利用した卓上型で高輝度・高繰り返しが可能な短波長光源への挑戦
Project/Area Number |
24656184
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
原田 信弘 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80134849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 崇志 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30375521)
阿蘇 司 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (30290737)
佐々木 徹 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (90514018)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 短波長光源 / 液体金属 / パルスパワー放電 |
Research Abstract |
パルスパワー短波長高輝度点光源である X-Pinchの課題である繰り返し性を解決するために,テーパーコーンと液体金属流を併用した微小液体金属流装置によって,連続的に液体金属を供給し,小型で,高繰り返し性・高輝度性を有する短波長光源装置の原理実証を目指すことを目的に,研究開発を行って来た.本年度は,小型化と高繰り返し性を解決するために,超音速ヘリウムガス流を利用した液体金属直径制御用電極を製作した.真空中で微細な液体金属流の原理実証を行うため, 液体金属流の膨張・蒸発を抑制する超音速流を用いた微小液体金属流を実現する超音速ヘリウムガスジェットの設計を行った.そのために必要な真空装置及び微小液体金属流を実現するための実験装置及び光学計測系の構築した.現在,超音速流の評価をシュリーレン型の干渉計測をすすめ,液体金属流のサイズをCCDカメラで観測を行っている. また,従来のX-Pinch装置の課題であった電源サイズの小型化と高繰り返し性を実現するためのパルスパワー装置の準備を行い,実験装置の低インダクタンス化を進めており,従来の充電電圧に比べて低い充電電圧で実現できる放電装置の設計及び原理実証を行っている.そのために,パルスフォーミングネットワークをモジュール化したコンパクトなパルスパワー装置の設計を行った.これにより,従来のX-pinch型放電装置に比べて小型の光源発生システムを構築するための準備を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パルスパワー短波長高輝度点光源であるX-Pinchの課題である繰り返し性を解決するために,テーパーコーンと液体金属流を併用した微小液体金属流装置によって,連続的に液体金属を供給し,小型で,高繰り返し性・高輝度性を有する短波長光源装置の原理実証を目指す. 現在,電極装置の設計とその関連するパルスパワー装置の小型化を進めており,微小液体金属流に必要なノズル形状の検討を進めている.今後,液体金属流の制御性を明らかにすることで,本研究が進展するものと考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に設計した,微小液体金属流を実現するための超音速ヘリウムガス流を利用した液体金属直径制御用電極を光源装置に設置し,液体金属流を用いた短波長光計測を行い,原理実証を行う. 短波長光計測には,本申請で購入するEUV用フォトダイオードを用いる.これによって,本光源装置の発光のタイミング及び発光量を計測し,既存のX-Pinch装置との比較・検討を行う. また,液体金属がアブレーションし,ピンチする際のプラズマダイナミクスは,長岡技術科学大学に付置されているストリークカメラと可視光分光器を利用し,計測を進める.また,本装置の繰り返し性を実証するために,繰り返し性を有するコンパクトなパルス放電用電源を用いて繰り返しの動作の原理実証を進める. これを実現することによって,既存のX-Pinch型光源装置で課題となっていた繰り返し性を克服し,本光源装置の実現可能性を明らかにする.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
短波長光計測には,本申請で購入するEUV用フォトダイオードを用いる.これによって,本光源装置の発光のタイミング及び発光量を計測し,既存のX-Pinch装置との比較・検討を行う.また,液体金属流やガス流調整器などの購入を検討している.
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