2012 Fiscal Year Research-status Report
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24656196
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本久 順一 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (60212263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 威友 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 准教授 (50343009)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 半導体ナノワイヤ / GaN / InGaN / プラズマ支援分子線エピタキシー法 / 選択成長 |
Research Abstract |
平成25年度は半導体ナノワイヤをベースとした新規水素発生材料の開発のため以下の検討を行った。 (1) GaNナノ構造の形成:GaN系ナノワイヤ形成を目的として、プラズマ支援分子線エピタキシー法(rf-MBE法)を用いたGaNの選択成長を行った。マスク材料としてSiO2絶縁体を堆積した後、電子ビームリソグラフィおよびエッチングによってマスク開口部を設けたGaN基板に対し、rf-MBE法によりGaNの成長を行った。適切な条件下でマスク開口部のみに良好な六角錐型のGaNナノ構造が形成できることを確認した。 (2) InGaN成長条件の検討:InGaNナノワイヤの形成に必要となるInGaNおよびInGaN/GaNヘテロ構造の成長条件について検討を行った。まず、In供給量一定のもと、成長温度を変化させてInGaNを成長したところ、基板温度の上昇とともに金属Inと思われる表面堆積物の密度・サイズが減少した。そしてIn供給量の変化に対応して、成長したInGaNのIn組成が変化することをX線回折およびPL測定により確認した。続いて、GaN/InGaN多層膜構造を形成し、X線回折測定によりその構造の評価し、ほぼ設計どおおりの膜構造が形成されていることを確認した。ただし、PL測定ではInGaN層からの発光のピークは観察されず、今後膜質の最適化が必要であることも判明した。 (3) InGaN/GaNナノ構造の形成と評価: (1)および(2)によって見いだされた成長条件を利用してInGaN/GaNナノ構造の選択成長を行った。InGaNの膜厚が十分薄い場合には、マスク上への堆積が確認されず、良好な選択成長が可能であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
GaN系ナノワイヤ・ナノ構造の形成に関しては、InGaNに関する検討など順調に進んでいる。一方、GaN系ナノワイヤおよびナノ構造の電気化学特性の評価に関しては、実験系のセットアップに不備があり、予定どおり推進することができなかった。この点からやや遅れていると評価せざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
まずGaNナノワイヤおよびGaNナノ構造の電気化学特性の評価を最優先で進めるとともに、水素発生の確認、ならびに発生量の精密評価を進める。また前年に引き続きInGaNを含むナノワイヤ・ナノ構造の形成について検討を進めるとともに、GaP基板上へのGaNナノワイヤの形成と電気化学特性評価および水素発生について評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験系セットアップの改善のための設計に時間が必要となり、未使用額が発生した。 GaN系ナノワイヤおよびナノ構造の電気化学特性の評価に必要となる実験系セットアップの整備に利用する。
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Research Products
(3 results)