2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24656203
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 明 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (40220363)
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Keywords | 太陽電池 / シリコン / ナノワイヤー / 量子効果 |
Research Abstract |
環境・エネルギー問題を解決するための一つとして、現在、太陽電池が注目を集めている。太陽電池の開発においては、変換効率の向上が喫緊の課題であり、異なるバンドギャップを有する半導体を積層させ、太陽光を有効に吸収するタンデム化が高効率化の一手段としてある。本研究では地球上に豊富に存在するSiを用いて、量子構造を適用することによりバンドギャップを制御、レアメタル等の資源問題が無い高効率太陽電池を実現するためSiナノワイヤー(Si NW)に注目した。 Si NWは、金属誘起エッチング法を用いて作製した。昨年度までの成果により、エッチング時のマスクとしてシリカナノ粒子を用いることで、直径30nmのSi NWの作製に成功している。本年度は、Si NWのパッシベーション技術の開発、および太陽電池作製を行った。Si NWのパッシベーション膜としては、原子層成長(ALD)法によるアルミナ(Al2O3)膜を用いた。その結果ALD法を用いることにより、アスペクト比の高いSi NWの全面をパッシベーション膜により被覆できることが示された。さらに、アルミナ製膜後アニール処理を施すことにより、少数キャリアの寿命を無被覆時の6μsから100μsまで向上できることが明らかとなった。以上の技術開発を元にSi NW太陽電池を作製した。その結果、光起電力効果を確認するとともに、アルミナ・パッシベーションを施すことで開放電圧が340mVから400mVまで向上することを確認、太陽電池動作の確認およびパッシベーション膜の有効性を示すことに成功した。
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Research Products
(5 results)