2014 Fiscal Year Annual Research Report
磁束量子・反磁束量子対の生成・消滅に基づく高速論理演算・記憶方式の開発研究
Project/Area Number |
24656221
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中島 康治 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60125622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 茂雄 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (10282013)
小野美 武 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (70312676)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 磁束量子 / レベル論理 / 超伝導回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
磁束量子・反磁束量子の生成・消滅に基づく高速論理演算・記憶方式の研究開発において当初検討対象としたrf-SQUIDラダー回路がノンラッチング動作のマージンが狭いことが判明したため、磁束量子パラメトロンを参考に、磁束量子を予め設置しその位置により論理状態を判別する新たな回路を提案し、その回路動作やパラメータマージンを解析した。それによりAND,OR,NOTなどの基本論理・演算回路の構成が可能なことを確認した。これにより磁束量子・反磁束量子の生成・消滅に基づく高速レベル論理演算・記憶方式の基本回路構成を確定することができた。その機能を広範囲に確認するため、詳細な回路動作の解析を進めるとともに、集積回路として実現しその動作を実証するための回路設計やシミュレーションを実行した。最終的に回路製作まで達成することは時間的な制約上困難となり、実測までは実施することができなかった。しかし今後の回路構成について多くの有用なデータを取得することができ、その可能性の高さを示すことができたことは一定の成果であったと思われる。更に関連研究として組み合わせ最適化問題を解く超伝導集積回路ニューラルネットワークについてもさらなる改良を加えて動作の確実性を高めた。これに関連してニューラルネットワークの解析も進めてその学習方法やディープラーニングにおける様々な改良や新たな提案を行い、それらを超伝導集積回路ニューラルネットワークに導入する検討を進めて良好な成果を得た。
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