2013 Fiscal Year Research-status Report
温度・共振周波数を自律制御するハイパーサーミア用インプラントの設計試作
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24656226
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
竹村 泰司 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (30251763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 努 横浜国立大学, 工学研究院, 助手 (70251767)
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Keywords | がん温熱治療 / 共振回路 / 共振周波数 |
Research Abstract |
臨床用磁気共鳴画像診断装置(MRI)を用いて癌組織の殺傷に十分な発熱を生じる共振回路インプラントを試作し、磁性体を含まないインプラントにおいて、その発熱上限を制御するとともに、体内の浮遊容量で変動する共振周波数をMRIのRF周波数に同調する手法を確立することを目指す研究である。 非磁性熱収縮ポリマーをコイルコアに採用、温度上昇によるインダクタンス変化により共振周波数を変化させ、共振回路インプラントの発熱抑制が可能なことを示すことを研究目的とする。 平成25年度は、熱収縮ポリマーをコイルコアへ実装させ、それとコンデンサを閉接続した共振回路を作製した。得られた結果を以下にまとめる。 (1)熱膨張係数の大きいポリマーを主成分とするコイルコア材を採用し、共振回路を設計した。 (2)共振周波数で励磁することにより、共振回路の温度を上昇させることができる。温度上昇に伴い、ポリマーが熱収縮すると、コイルコアの位置がシフトすることを検証した。 (3)このコイルコアのシフトにより、コイルのインダクタンスが変化するため、共振周波数が変わり、共振回路インプラントの温度の自律的制御が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度においても当初計画とおりに研究遂行しており、また得られた成果は学術的にも意義があり、期待されるレベルにあると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
非磁性熱収縮ポリマーをコイルコアに採用、温度上昇によるインダクタンス変化により共振周波数を変化させ、共振回路インプラントの発熱抑制が可能なことを示す、という当初目標を達成すべく、試作した共振回路の温度特性を測定して、その自立制御を実証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
共振回路インプラントの発熱効率を当初計画よりも高くすることに成功し、想定していたインプラントのサイズをさらに小型化できる見通しを得た。そのためにインプラントや励磁用コイルの試作にかかわる測定用電気電子部品(消耗品費)の購入を平成26年度に繰り越すことが経費の効果的な執行となるため。 平成26年度に小型化した共振回路インプラントを設計し、インプラントや励磁用コイルの試作にかかわる測定用電気電子部品(消耗品費)を購入する。
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