2012 Fiscal Year Research-status Report
High-Q共振器と光差周波発生を用いたミリ波・テラヘルツ波発生デバイスの開発
Project/Area Number |
24656233
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村田 博司 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (20239528)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | マイクロ波・ミリ波 / テラヘルツ波 / 非線形光学 / 導波管 |
Research Abstract |
本研究は、導波管構造を用いたHigh-Q共振器と、非線形光差周波発生による非接触信号注入を巧みに利用して、コヒーレントなミリ波・テラヘルツ電磁波発生と信号処理が可能である新しい小型高性能デバイスを開発することを目的とするものである。本年度は、下記の成果を得た。 1. 動作解析 光学結晶として、z-cut LiTaO3を用いて、導波管の分散特性および分極反転構造を利用して位相整合を取る条件を求めた。また、FDTD法を用いた詳細な数値解析を行い、光ミキサー・コリレーターとしての動作を明らかにした。 2. 試作 設計に基づきデバイスを試作した。分極反転構造はパルス電圧印加法を用いて作製した。光導波路の作製には安息香酸プロトン交換法を用いた。導波路作製後、ダイシングソーで切断・研磨して所望のサイズの光学結晶を得た。その後、両端面を保護用コーティングを施した後、蒸着により側面に金属膜(Al、厚さ1μm)を作製して、デバイスを試作した。 3. 信号発生実験 試作デバイスを用いて信号発生実験を行う。DFBレーザー(現有)からのCW光を高速光位相変調器(現有)により深い位相変調をかけて光コム信号を発生させた。光コムの不要スペクトル成分を光フィルターで除去後、光増幅器で増幅し、デバイスに入射した。デバイス中で発生した信号は端面から空気中に放射される。これをホーンアンテナを介してスペクトラムアナライザにより観測したところ、設計通りの周波数における信号生成を確認した。生成される信号の周波数特性も、設計とほぼ一致した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画に沿って研究を進めている。また、新たな試みとして、FDTD法を用いた数値解析を行い、光ミキサー・コリレーターとしての動作を明らかにした。
|
Strategy for Future Research Activity |
FDTD解析により、光ミキサー・コリレーターとして面白い特性が得られることがわかったので、これらのデバイスの試作・評価実験も併せて進める。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし。
|
Research Products
(6 results)