2012 Fiscal Year Research-status Report
金属板装荷キャパシタンスグリッドのPMC特性に関する研究
Project/Area Number |
24656246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
牧野 滋 金沢工業大学, 工学部, 教授 (40393524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 啓介 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10278103)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PMC / AMC基板 / 薄型アンテナ / 無線LAN用アンテナ / 地上波ディジタル受信用アンテナ / RF-IDタグ |
Research Abstract |
(1) 等価回路を用いることにより金属板装荷FSRの反射位相を表わす計算式を導出し,PMC特性を実現するための条件を明らかにした.また,これよりAMC基板を薄型化するための条件を明確にした.これを金属板装荷キャパシタンスグリッドに適用し,上記式による計算結果とモーメント法を用いた計算結果とを比較することにより,本手法の適用範囲がPMC基板の厚さが1/20波長以上のある程度厚い場合に限定されることを明確にした.次に,この計算式よりPMC特性の比周波数帯域幅を求める式を導出し,金属板装荷キャパシタンスグリッドによって実現できる比周波数帯域幅はスペーサの比誘電率にかかわらずPMC基板の厚さと線形の関係があることを示し,モーメント法を用いた計算によりその妥当性を確認した. (2) 有限要素法を用いる場合の計算モデルの構築法について検討した.無限周期構造の金属板装荷キャパシタンスグリッドの反射特性については周期境界条件を用いることにより(3)のモーメント法と同等の精度で解析できることを確認した.また,ダイポールアンテナを装荷した解析モデルについても検討し,インピーダンス特性,放射特性を解析できることを確認した. (3) モーメント法を用いた金属板装荷CG解析のための定式化のみならず,プログラム開発(言語はMATLAB)を完了した.無限周期構造のキャパシタンスグリッド,および,金属板装荷キャパシタンスグリッドの反射・透過特性を高速に解析できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度には,モーメント法を用いた金属板装荷CG解析のための定式化までを予定していたが,平成25年度に予定していたプログラム開発(言語はMATLAB)についても完了した. 一方,平成24年度に予定していたPMC基板とアンテナとをどこまで接近して配置できるか,および,その場合に実現できる帯域幅についての有限要素法を用いた検討が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
<平成25年度> PMC基板とアンテナとをどこまで接近して配置できるか,および,その場合に実現できる帯域幅について,有限要素法を用いて検討する. また,まずは比較的高い周波数への適用を目指し,テレビ内部,および,自動車室内へ取り付け可能な無線LAN用アンテナ(2.45GHz帯)への適用を例にしてシミュレーションおよび実験により検証する. <平成26年度> より低い周波数帯への適用を目指し,テレビ内部,および,自動車室内へ取り付け可能な地上波ディジタル受信用アンテナ,金属への貼り付け可能なRF-IDタグへの適用を例にしてシミュレーションおよび実験により検証する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
PMC基板やアンテナを試作するための材料費(銅張積層基板)と製作費(エッチングなどの加工費),および,研究動向調査と研究成果発表を行うための出張費用として使用する.
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Research Products
(5 results)