2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24656251
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土井 靖生 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (70292844)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 計測システム / マイクロ波測距 / モーションセンシング |
Research Abstract |
本年度は、今回開発するマイクロ波測位技術の原理実証を行った。 搬送波周波数として、当初は技術的に達成が容易な1~2GHzを予定していた。しかし技術検討の結果、受信器に対しては達成見通しが得られた為、目標とする<1mmの位置精度を達成出来る10GHzを搬送波周波数として採用した。一方で送信器については安価且つ十分な精度・安定度を持つ発振器の入手見通しが得られなかった為、今年度については原理実証を優先することとし、市販の10GHz発振器を用いた実証実験を行うこととした。これに伴い、搬送波のPNエンコードによるスペクトラム拡散は行わず、10GHz搬送波のまま送出することとした。従って本年度については送信側複数チャンネルの同時測位の技術実証実験は行わず、単一チャンネルのみの測位実験としている。 以上の内容に基く受信器システムを製作した。受信器の入力チャンネル数は4チャンネルとし、これを順次切り替えながら受信を行う。これにより、送受信器の互いのローカル周波数の差異をキャンセルした、送信位置の三次元測位が可能となる。 製作した受信器により市販の10GHz送信器からの送信波を検出し、その送信位置の測位実験を行った。その結果、当初目標値を満たす<1mmの測位精度・~100Hzのサンプリング周波数を十分満たす性能を達成する見通しが得られた。 本実験により、今回開発するマイクロ波測位技術の原理実証、及び有用性の証明が出来たと言える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
10GHz搬送波の位相差を用いた、位置精度<1mm・サンプリング周波数~100Hzの測位技術の原理実証を行う事が出来た。一方で搬送波のスペクトラム拡散については未実施の為、多点同時測位の原理実証は次年度となる。
|
Strategy for Future Research Activity |
人体に装着可能な可搬型の10GHz送信器の製作を行い、送受信器を組合せた測定系を完成する。その際にPN符号によるスペクトラム拡散を施す事により多点同時測位を達成する。完成した測定系を人体に搭載し、使用環境を想定した実地試験を行い、最終的な性能実証及びデータ処理系の開発を行う。 送信器については10GHz帯の小型・安価且つ十分な精度・安定度を持つ発振器の入手見通しが現段階では得られていない。この為当初予定してた、送信器は各点独立とし、発振器・PN符号拡散器・電源・パッチアンテナを一体型とした小型構造を、小型発振器の入手見落としが得られない場合には一時ペンディングとし、共通の発振器を腰部等に装着し、そこから人体各部に配したパッチアンテナへ微細な同軸ケーブルを通じて給電する方式とする。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度の受信器システムの製作に続き、次年度は10GHz送信器システム(150万円)の製作を行う。
|