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2013 Fiscal Year Annual Research Report

逆拡散手法を用いたコンクリート中の塩化物イオン除去に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24656266
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

睦好 宏史  埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (60134334)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 浅本 晋吾  埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50436333)
Keywords塩害 / 補修 / イオン交換樹脂 / 耐久性 / 長寿命化
Research Abstract

近年コンクリート構造物の劣化による原因の一つとして,塩害があげられる。本研究ではイオン交換樹脂を用いて,逆拡散現象によって,コンクリート構造物の塩害を抑制する手法を明らかにすることである。
先ず,イオン交換樹脂の混入量の変化による塩化物イオンの移動効果について検討するために,イオン交換樹脂を混入したモルタル供試体を用いた塩水浸漬試験により,供試体内部の塩化物量の測定を行った。その結果,イオン交換樹脂の混入量が増加するに伴い,塩化物量も増加することが明らかとなった。これは,イオン交換樹脂が塩化物イオンを吸着することで,一時的に自由塩化物濃度が減少し,表面付近の自由塩化物濃度と内部の濃度に濃度勾配が発生し,塩化物イオンの拡散を促進するからである。すなわち,イオン交換樹脂を混入すればするほどより多くの塩化物イオンを外部から取り込むことが明らかとなった。この理由などについても拡散方程式により明らかにした。しかし,これだけでは実際のコンクリート構造物への適用は出来ないが,逆転の発想で,イオン交換樹脂を混入したモルタルを塩害を受けた鉄筋コンクリート構造物の表面に,補修材として打ち継いだ場合,内部の塩化物イオンを表面に移動できるのではないかという発想にたどりついた。そこで,これを明らかにするために,予め塩分を混入したモルタルにイオン交換樹脂を混入したモルタルを打ち継した供試体を作製し,塩化物量の測定を行った。その結果,想定通り塩化物イオンはイオン交換樹脂側に移動するという画期的な現象を明らかにした。この現象はEPMA(電子線マイクロアナライザ)画像によっても明らかにされた。
以上より,イオン交換樹脂をモルタルに混入し,塩害を受けたコンクリート構造物表面に補修材として用いることにより,除塩が期待できるできることが明らかとなった。これらは当初の目的・計画以上の成果である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] イオン交換樹脂を混和したモルタルの塩化物イオン拡散特性に関する研究2013

    • Author(s)
      真田修・睦好宏史・浅本晋吾・井上善仁
    • Journal Title

      コンクリート工学論文集

      Volume: Vol.24,No.3 Pages: 123-134

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] イオン交換樹脂混入モルタルの塩化物拡散特性および鋼材腐食速度に与える影響2013

    • Author(s)
      真田修・睦好宏史・Haque Mohammad Najmol
    • Journal Title

      プレストレストコンクリート工学会第22回シンポジウム論文集

      Pages: 229-234

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

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