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2012 Fiscal Year Research-status Report

床版耐疲労性と温度応力低減における膨張材-軽量骨材併用効果の検証とその戦略的活用

Research Project

Project/Area Number 24656267
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

岸 利治  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90251339)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 酒井 雄也  東京大学, 生産技術研究所, 助教 (40624531)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2013-03-31
Keywordsコンクリート / 床版 / 疲労 / 温度応力 / 膨張材 / 軽量骨材
Research Abstract

養生温度を実験水準として,膨張材を使用した鉄筋コンクリート供試体の一軸引張試験を実施し,ひび割れ発生時の応力およびひび割れ発生後の鉄筋ひずみを測定することで,膨張材によるケミカルプレストレスおよびケミカルプレストレインの評価を行った。
供試体寸法は,100mm×100mm×400mmで断面中央にD16ねじ節鉄筋を配置し,両端部を鋼板で拘束した。使用したセメントは普通ポルトランドセメント,膨張材は低添加型とし標準添加量を添加した。材齢1日で脱型し,20℃および35±5℃(ホットカーペットで包み加温。以下,高温履歴と呼ぶ)の,2種類の条件下で湿布養生を与えた。高温履歴を与えたケースにおいても,ホットカーペットから取り出して供試体が20℃程度に戻ったのちに載荷を行った。載荷は材齢28日で実施した。
本検討で得られた結論を以下の通りである。(1)一軸引張試験において,高温履歴を受けた供試体ではひび割れ発生応力の低下が確認された。これは,温度低下に伴う収縮に起因すると考えられる。(2)標準添加量の膨張材を使用した場合,20℃の養生を与えたケースにおいては,ひび割れ発生応力は無添加のケースと同程度であった。一方,高温履歴を与えた場合には無添加のケースを下回った。
(3)膨張材を標準添加量の2倍使用した場合,最大35℃程度の温度履歴であれば,温度低下後もケミカルプレストレスが保持されることを確認した。
また,別途実施した膨張材を使用したコンクリートと普通コンクリートの線膨張係数の比較実験から,膨張材による反応性生物の線膨張係数が大きい可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究では,温度応力抑制と疲労耐久性向上を対象として,膨張材と軽量骨材の使用により導入される影響因子を抽出・分離することでその機構解明を試みることとしている。昨年度の検討では,養生温度を変化させた一軸引張実験および線膨張係数に関する検討を行い,膨張材を用いた場合には線膨張係数が大きくなっていることを確認し,膨張材と軽量骨材の併用による温度応力抑制機構の解明に資する知見を取得した。一方,疲労耐久性に関する検討は進んでおらず,当初計画に比べて,進捗はやや遅れている。

Strategy for Future Research Activity

膨張材と軽量骨材を併用した場合の疲労耐久性の検討を行うために,小型輪荷重走行試験装置を用いた小型円形模擬床版の疲労試験を実施する。これにより,膨張材と軽量骨材を併用した場合の疲労耐久性を直接検討する。また,パラメータを振った実験を実施することで,併用効果の有無および機構についての検討を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度は,膨張材と軽量骨材を併用した場合の温度応力抑制機構の解明に資する検討を実施したが,膨張材と軽量骨材を併用した場合の疲労耐久性の検討に着手することができなかったために,予算の未使用が生じるとともに,期間延長手続きを行う必要が生じた。
次年度では,小型輪荷重走行試験装置の整備を行った上で,小型円形模擬床版の疲労試験を繰り返すことで,膨張材と軽量骨材を併用した場合の疲労耐久性の検討を進めていくこととしており,研究費は主に実験費用として支出する予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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