2013 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマアクチュエータを用いた風による橋梁振動の制振方法に関する研究
Project/Area Number |
24656280
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 一俊 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20609466)
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Keywords | プラズマアクチュエータ / 矩形断面 / 流れの可視化 / 自己励起型渦励振 / カルマン渦励振 / 前縁はく離渦 / 流れの再付着 / 強制加振 |
Research Abstract |
平成24年度は,断面比B/D(B:桁幅,D:桁高)が3の矩形断面を固定した状態で流れの可視化を行い,プラズマアクチュエータ(以下PAと略す)によって断面まわりの流れを制御できることを明らかにした.剥離抑制効果を最適化させる実験条件は,印加電圧±4kV,周波数4kHz,誘電体枚数4枚(誘電体厚さ:0.03×4=0.12mm)であった.また電源出力下における剥離抑制効果を高める上側電極幅および下側電極幅の最適値はそれぞれ5mm,10mmであり,プラズマ発生によって生じる誘起流れは1.4m/s程度であることがわかった.PAに関する既往の研究は,検討対象模型を風洞内に固定して流れの可視化を行う場合がほとんどであり,風による橋梁の振動のように流体中に振動する模型を対象とした研究例はない.そこで,平成25年度は断面比B/Dが0.62,0.75,1.0,1.18の4種類の異なる矩形断面を用いて,自己励起型渦励振風速域およびカルマン渦励振風速域の2風速域において,模型を強制加振させた状態で,PAの制御効果を流れの可視化によって確認した.断面比が小さい模型を用いた理由は,完全はく離する断面比の小さい断面でPAの効果が確認できれば,より断面比の大きい模型には効果があることは明白だからである. 流れの可視化風洞実験の結果,4種類の模型とも自己励起型渦励振風速域において,PA無しの場合,模型前縁から生じていた前縁はく離渦が,PA有りの場合,前縁からはく離した流れが桁幅のほぼ中央より前方で再付着することから,はく離が抑制されることが分かった.一方,カルマン渦励振領域においては,PA有りの場合,断面比0.62および0.75はカルマン渦のはく離を抑制するものの,再付着させることはできていない.断面比1.0および1.18は再付着させることができた.
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