2012 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロバブル水注入による基礎地盤の液状化対策工法の開発
Project/Area Number |
24656289
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
畑中 宗憲 千葉工業大学, 工学部, 教授 (60333019)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 砂地盤 / 液状化 / 不飽和 / 地盤改良 / シミュレーション解析 / 電気抵抗 / マイクロバブル水 |
Research Abstract |
本研究では,基礎地盤の不飽和化による液状化対策工法の要素技術①地盤の飽和度の測定法の検討,②不飽和浸透流解析による原位置不飽和化実験のシミュレーション解析の可能性を検討した。 研究テーマ1:電気抵抗を用いた砂地盤の飽和度評価の検討 地盤の電気抵抗値を測定して、実地盤の飽和度を推定する方法の適応性を検討した。地盤の飽和度と相対密度を変化させて、原位置での地盤の飽和度と電気抵抗の関係に及ぼす本測定法の様々な影響について、室内要素試験により下記の結論が得られた。①コードの長さ、複数のコードを束ねる・水につけることによる影響は少ない。②測定対象の地盤領域の大きさの影響は大きい。③間隙水の温度差が数度程度であれば、地盤の電気抵抗への影響は少ない。④間隙水の電気伝導度による電気抵抗値への影響は大きい。 研究テーマ2:数値シミュレーションによる飽和度予測手法の可能性の検討 空気注入による不飽和化実験について、数値シミュレーションと実験結果の比較検討を行った。解析に必要な地盤の毛管圧曲線、相対透水係数曲線、透水係数および間隙率は実験対象地盤で採取した砂試料を用いて行ったpF試験および透水試験結果から設定した。シミュレータには二相流解析ができるGETFLOWSを用いた。モデル化範囲は実験サイトを含む30m×20mの平面で、深さは20mまでとした。境界条件は上部境界:大気圧固定境界、底部境界:不透水境界、側面境界:固定水頭境界とした。地表面は自由浸出面で、降雨強度、地表面直下の水飽和度、浸透能力に応じて自動的に浸透あるいは表面流出が計算される。解析の結果、注水井を中心とした水平方向の不飽和領域を数値シミュレーションによって表現することが可能であることをわかった。シミュレーションによって不飽和領域を定量的に評価するためには①現地の水理特性、透水異方性、②空気注入量を精度良く把握する必要がある。
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