2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24656290
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
上 俊二 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (30124093)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 超音波 / 浚渫土 / 高密度化 / 減容化 |
Research Abstract |
本研究では砂のような粒状材料の密度を増加させることができる超音波高密度化技術を応用して,粒径2mm~5μmの砂~シルトに分類される浚渫土の減容化を可能にする実用化技術を研究開発することを目的に、2年にわたり研究を行う。平成24年度は、細粒材料(砂~シルト)の最も合理的(最適)に高密度化(減容化)するための条件を確立することを目的に、超音波による実験装置を新たに作成した。この実験装置は周波数を20kHz~60kHzの範囲で変えることができる。また、超音波振動子は上下方向に移動が可能であるため、試料に対する照射距離の調整を容易に行うことができる。また、超音波出力は0~200Wまで容易に可変することができるなどの特徴を持っている。実験では3種類の細粒材料(豊浦砂、ケイ砂6号、7号)を用い、試料投入方法、試料層厚、周波数、照射出力(0~100W)、照射距離、波形等をを定量的に変化させた基礎的実験を行った。実験結果より試料の間隙比、相対密度、減容化率を算出し次の知見を得た。 1)超音波の周波数を高くする(20KH以上)にすることにより、シルトなどの細粒材料の減容化(高密度化)に適用できることが明らかとなった。 2)細粒材料の有効径(D10)と周波数、出力には相関関係があることが明らかとなった。 3)照射距離は,超音波の振幅が最大であっても,波長λよりも長くすると効果が低下する。 4)超音波の波形については、間欠波にすることにより減容化特性が向上することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新たに試作した周波数が可変の試験装置の完成が遅れたことや試験装置の故障などにより当初計画していた実験内容をすべて完了することが出来なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度に完了することが出来なかった室内実験を継続して実施し、細粒材料(砂~シルト)の最も合理的(最適)に高密度化(減容化)するための条件を確立する。さらに、室内試験結果をもとに、実用サイズの土槽において実験を行い、実用化へ向けての可能性を確立する。堆積した浚渫土全体の約30%の減容化を目指すことにより、圧密期間を短縮し、圧密促進工事量の削減で工事費を削減することを目標とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H24年度は当初計画していた旅費、人件費・謝金を使用しなかったため約53万円をH25年度に繰越すこととなった。 H25年度は実用サイズの実験土槽の製作費(物品費)として約130万円程度を使用したい。 また、旅費を30万円程度、人件費・謝金を約20万円、その他の経費として約10万円を使用する予定である。
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