2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24656290
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
上 俊二 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (30124093)
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Keywords | 超音波 / 浚渫土 / 減容化 / 高密度化 / 相対密度 / 減容化率 |
Research Abstract |
本研究では砂のような粒状材料の密度を増加させることができる超音波高密度化技術を応用して,粒径2mm~5μmの砂~シルトに分類される浚渫土の減容化を可能にする実用化技術を研究開発することを目的として研究を行っている。 昨年度は室内試験により浚渫土(粒径2mm~5μmの砂~シルト)の試料投入方法、試料層厚、超音波の周波数、照射出力、照射距離、波形等を定量的に変化させた基礎的実験を行い、次の知見を得た。1)超音波の周波数を20kH以上するにすることによりシルトなどの細粒材料の減容化に適用できる可能があること。2)細粒材料の有効径と周波数、出力には相関関係がある。3)超音波照射距離は、超音波の振幅があっても波長より長くすると効果が低下する。4)超音波の波形については間欠波にすることにより減容化特性が向上する。 本年度は前年度の室内試験結果をもとに、実用サイズの土槽において実験を行い、実用化へ向けての可能性を確立し、堆積した浚渫土全体の約30%の減容化を目指すことを目標にしていたが、室内試験においてシルト分以下の細粒材料の減容化特性の向上が思わしくなく、昨年度に引き続き室内試験を継続して行った。本年度の室内試験により得られた知見は下記のとおりである。1)超音波周波数を20~28kHに変化させたシルトなどの細粒材料(ケイ石粉)の実験において減容化の効果はみられるものの相対密度40%減容化率6%と低く、改良の余地あることが明らかになった。2)超音波出力(ピックアップ電圧)については何れの試料においても50~60Vが最適であることが明らかになった。 3)砂、7号ケイ砂のシルト分以上の試料においては相対密度80%以上、減容化率は10~15%と超音波による効果が表れた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
シルト以下の細粒材料に対する室内試験の試験結果が思わしくなく、室内試験を継続して行っており、今年度実施予定の実用化サイズの土槽実験については行っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年間延長することを認めていただいたので、シルト分以下の細粒材料に対する室内試験を継続して行い、最も合理的に減容化するための条件を確立する。さらに、室内試験をもとに、実用サイズの土槽実験を行い、実用化に向けての可能性を確立する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細粒材料に対する室内試験が終了していないため、実用化サイズの土漕による実験をまだ行っていない。なお、研究期間を1年延長していただいたので、室内・室外試験を行い、実用化に向けて検討を行いたい。 室内試験の消耗品費および実用サイズの土漕の製作費、研究成果の発表旅費などに使用したい。
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