2012 Fiscal Year Research-status Report
液体,固体及び地形表面形状の動的計測法法開発への挑戦
Project/Area Number |
24656291
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡部 靖憲 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20292055)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 水工水理学 / 画像計測 / 自然現象観測・予測 |
Research Abstract |
計測タイミング制御アルゴリズム開発 本計測システムで使用する市販のPCプロジェクタを使ってプロジェクタ投影固有周期以上で高速撮影を行う場合には,対象物上に単色のみ投影された画像となるためカラー抽出処理が不能となる.この投影照明に起因する障害を解決するため,昨年度購入した各色の投影時間間隔,強度,パターンを制御可能なプログラマブル・プロジェクタを導入し,タイミングコントローラを介して高速カメラと完全に同期する本形状計測に特化したシステムを構成した. マルチレベル空間最適化法によるカラーパターン追跡アルゴリズムの開発 オプティカルフローの解析法の一つである空間最適化法を適用し,連続した画像上において対象表面に投影された同一カラーブロックを追跡し,動的なブロック位置の特定を行うことにより対応ブロック検出の自動化を行った.これは,画像上のカラーブロックの色をRGB分解したうえで,連続する画像上のそれぞれの色要素の輝度が保存されるよう移動速度の最適解を変分原理を基に決定するものである.さらに,高解像計測画像において高速でカラーブロック追跡処理を行うため,画像を複数の解像度レベルに分解し,低レベルの最適解から効率的に高レベル解を連動して求めるマルチレベル法を適用するための基本アルゴリズムを開発した. 水中からの散乱光補正 自由水面を計測する場合,水中のランベルト多重散乱系がつくる光が水面特定の精度を著しく低下させることが新たに判明した.この散乱光による誤差を補正するための基礎アルゴリズムを考案し,システムへの導入を進めた.今年度行う精度検証において,この計測誤差の特徴を明らかにする予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度実施予定であった,計測タイミング制御アルゴリズム開発,およびマルチレベル空間最適化法によるカラーパターン追跡アルゴリズムの開発は,計画通り進行し,当初の予定通り本年度に開発が完了する予定である. オリジナルの計測アルゴリズムに加え水中からの散乱光補正を行うことで自由水面の形状計測精度を大幅に精度を可能なことが明らかになり,その補正アルゴリズムを開発した.これにより本年度は当初の研究計画以上の成果を取得することができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度から進めている計測タイミング制御アルゴリズム開発,およびマルチレベル空間最適化法によるカラーパターン追跡アルゴリズムの開発を継続して行い.本年度中での完成を目指す.加えて,昨年度判明した水中からの散乱光補正を行うことで自由水面の形状計測精度を大幅に精度向上を実現できることが判明しており,新たに考案した補正をシステムに導入し精度検証を進める.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していたタスクが予定より早く完了し,当初計上していた予算より低額で抑えることができた.本年度の実験において,新たに判明した実験水槽のゲートの改良のための材料費として未使用予算を使用する予定である.
|