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2012 Fiscal Year Annual Research Report

貝殻に記録された情報による水域生起事象の推定方法および環境再生への利用方法の開発

Research Project

Project/Area Number 24656315
Research InstitutionThe University of Kitakyushu

Principal Investigator

楠田 哲也  北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (50037967)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 門上 希和夫  北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (60433398)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2013-03-31
Keywords貝殻 / 水環境推定 / 成長線 / 14C / 日輪 / 成長速度 / 水温 / アサリ
Research Abstract

貝殻の成長線による過去の水環境推定法についての研究成果は以下のとおりである。
①成長線濃淡スペクトル作成法の確立 有明海海域に生育するアサリ、サルボウ(アカガイ)と食用に供されないシオフキを対象として成長線間隔と本数を計測する手法を確立した。この手法を利用し、各種の貝殻の成長線を読み取った。各成長線間隔を個別に読むと誤差が累積する可能性が高いので、外形の長さを計測し、累積成長線間隔を補正する手法を確立した。個体差による成長速度の違いを補正するために無次元化手法を樹立した。これらを使うことにより成長線スペクトルを作成可能とした。
②生存した年代の推定方法の樹立 1970年代に極大値を示す14Cを用いて生存した年代を推定することを試みた。過去に生存し、死亡日の確定している貝殻を入手し、この検量線を用いて、残部の生息年を推定した。生息域が同じであれば1年単位で死亡年を推定することが可能であることを示しえた。
③成長線本数と成長速度の測定方法 成長線を読み取ってみると、海象により大きく変化していることが判明し、従来言われていた干満に応じて1日2本の成長線が発生することは、必ずしもそうならないことが明らかになった。そのため、アリザリンに貝を1日浸し成長線の日にちを確定できるようにして貝を網容器に入れて岸壁付近で生育させ、成長速度と成長線の発生を確認することにした。その結果、各個体が一様に成長してはいないが、成長速度が揃った貝が存在することを見出した。
④貝殻の溶解の確認 貝殻はキチン質で守られているとされていたが、動きの激しい場合にはキチン質が剥離し貝殻が溶解することを明らかにした。また、海底に残存する貝殻にはあまり古いものがないこと、海底に埋没していたものには古いものがることを明らかにした。⑤以上の結果から、貝殻の外形に傷が少ないものを選択すればこの手法の適用が可能になることを示しえた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 Other

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 環境指標となる貝殻の成長線を生み出す原因の検討2013

    • Author(s)
      楠田哲也、阿野 睦
    • Organizer
      日本水環境学会研究発表会
    • Place of Presentation
      大阪工業大学
    • Year and Date
      2013-03-13
  • [Presentation] 貝殻成長線分析を用いた成長線の個体差の検討

    • Author(s)
      壽福 聡, 阿野 睦, 楠田哲也
    • Organizer
      日本水環境学会九州支部研究発表会
    • Place of Presentation
      北九州市立大学

URL: 

Published: 2014-07-24  

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