2012 Fiscal Year Research-status Report
CO2とO2フラックスの長期広範囲連続計測法開発によるブルーカーボン研究基盤創出
Project/Area Number |
24656316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute |
Principal Investigator |
桑江 朝比呂 独立行政法人港湾空港技術研究所, その他部局等, チームリーダー (40359229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
所 立樹 独立行政法人港湾空港技術研究所, その他部局等, 研究官 (70543859)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 気候変動 / 二酸化炭素吸収 / 生態系サービス / 環境計測 / 渦相関法 |
Research Abstract |
これまで,海洋によるCO2吸収は外洋で発揮されていて,陸域からの負荷を受ける沿岸域では有機物が分解する場,すなわちCO2の放出源と考えられてきた.ところが近年,海洋植物が豊富な浅海域では,高いCO2吸収速度の事例が示されるようになってきた.しかしながら,陸・河川・外洋の影響を受け,流動や物質生成・消費の時空間的変化が激しい複雑な場という浅海域の特性により,新たな吸収源としての認証に不可欠な高精度で時空間的に濃密なデータ提示の見通しがまったく立っていない. したがって本研究では,沿岸浅海域において大気-海水間CO2フラックスを,長期間広範囲連続で計測可能なシステムを開発し,CO2吸収源として新たに認証されるために不可欠な,高精度で時空間的に濃密で信頼性の高いデータを,開発したシステムを用いて取得可能であることを示し,「ブルーカーボン研究」という新学術分野の基盤技術を創出するため,沿岸浅海域が実はCO2吸収源であることを示す科学的根拠となるデータを提示することを目的としている. 本年度実施した主要な研究内容は以下のとおりである.(1)国内5カ所における現地浅海域ならびにメソコスム実験施設(干潟水槽・アマモ場水槽)において,大気-海水間のCO2フラックス,水底大気質(CO2,DIC,DOC, POC, 13C, 15N, O2,栄養塩),そして,堆積物への炭素埋没速度を測定した.(2)GISを用いた画像解析により海草藻場分布を推定した.(3)既往研究の文献調査と取得データの統計解析(CO2吸収量に影響を及ぼす要因解析)を実施した.(4)ブルーカーボンによる経済的インセンティブ付与や沿岸生態系再生ための資金メカニズムについて検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年間の研究期間の初年度にあたる当該年度において,研究目的を達成するために必要なデータが取得されつつあるため
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の計画を引き続きすすめる.炭素フローのキーとなるプロセスの検証用データを用いて,新手法の妥当性を確認する.2年間で得られた結果をとりまとめ,「ブルーカーボン研究」という新学分野の基盤技術を創出するため,沿岸浅海域がCO2吸収源であることを示す科学的根拠を,開発したシステムを用いて得られたデータにより提示す る.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現地浅海域における,大気-海水間のCO2フラックス,水底大気質(CO2,DIC,DOC, POC, 13C, 15N, O2,栄養塩),そして,堆積物への炭素埋没速度を測定するための,旅費ならびに消耗品費に充当する計画である.
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Research Products
(8 results)