2013 Fiscal Year Research-status Report
CO2とO2フラックスの長期広範囲連続計測法開発によるブルーカーボン研究基盤創出
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24656316
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Research Institution | Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute |
Principal Investigator |
桑江 朝比呂 独立行政法人港湾空港技術研究所, その他部局等, その他 (40359229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
所 立樹 独立行政法人港湾空港技術研究所, その他部局等, その他 (70543859)
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Keywords | 気候変動 / 二酸化炭素吸収 / 生態系サービス / 環境計測 / 渦相関法 |
Research Abstract |
これまで,海洋によるCO2吸収は外洋で発揮されていて,陸域からの負荷を受ける沿岸域では有機物が分解する場,すなわちCO2の放出源と考えられてきた.ところが近年,海洋植物が豊富な浅海域では,高いCO2吸収速度の事例が示されるようになってきた.しかしながら,陸・河川・外洋の影響を受け,流動や物質生成・消費の時空間的変化が激しい複雑な場という浅海域の特性により,新たな吸収源としての認証に不可欠な高精度で時空間的に濃密なデータ提示の見通しがまったく立っていない. したがって本研究では,沿岸浅海域において大気-海水間CO2フラックスを,長期間広範囲連続で計測可能なシステムを開発し,CO2吸収源として新たに認証されるために不可欠な,高精度で時空間的に濃密で信頼性の高いデータを,開発したシステムを用いて取得可能であることを示し,「ブルーカーボン研究」という新学術分野の基盤技術を創出するため,沿岸浅海域が実はCO2吸収源であることを示す科学的根拠となるデータを提示することを目的としている. 本年度実施した主要な研究内容は以下のとおりである.(1)全国の海草藻場や干潟(コムケ,風連,走水,野島,松輪,富津,盤洲,白保,吹通)とその流域,外海(根室湾)において,炭素動態に関連する各水底大気質の実測,(2)海草場メソコスム水槽において,炭素動態に関する実験,(3)環境条件と炭素動態との関係性に関する統計解析・文献解析,(4)都市域における炭素動態のレビュー,(5)COP19(ワルシャワ)にて情報収集.(6)海草場における大気CO2吸収に関する論文執筆と掲載.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の目標であった,「大気-海水間CO2フラックスを,長期間広範囲連続で計測可能なシステムを開発し,CO2吸収源として新たに認証されるために不可欠な,高精度で時空間的に濃密で信頼性の高いデータを,開発したシステムを用いて取得可能であることを示し,「ブルーカーボン研究」という新学術分野の基盤技術を創出するため,沿岸浅海域が実はCO2吸収源であることを示す科学的根拠となるデータを提示すること」を,論文掲載によって達成できた.さらに,新たな知見が得られつつあり,一年間の研究期間延長により,当初の計画以上の成果が見込めるため.
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Strategy for Future Research Activity |
一年間の研究期間延長の間に,当初計画以上の成果を出すため,炭素起源を定量化するための手法開発に注力する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
炭素の起源推定に関係する新たな着想を,次年度に試行するため. 炭素の起源推定に関係する新たな着想を試行することに注力する.
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Research Products
(14 results)