2013 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートの高性能化を目的とした非空気連行性・内部疎水多孔質粉体の開発
Project/Area Number |
24656318
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
濱 幸雄 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70238054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 嘉彦 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30435987)
新 大軌 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (70431393)
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Keywords | 建築構造・材料 / コンクリート / 高性能化 |
Research Abstract |
本研究では,通常のAEコンクリートで生じる連行気泡による強度低下を低減し,耐凍害性向上に寄与できる新しい技術を確立することを目的としている。そのための方策として,コンクリートと類似な細孔構造を有し,高強度でかつ表面が親水性で非空気連行性であり,内部空隙が疎水性をもつ多孔質な粉体を作製し,コンクリート製造時に混入することで,水を含まない疎水空隙を保持することで,凍結作用時の凍結水率を低減し,AE剤で連行される気泡と同様に凍結時に生じる水圧を緩和する機能を持たせることで,高強度化と高耐久化を実現させることを目指した。 本研究で得られた知見は以下の通りである。 1)非空気連行性・内部疎水粉体の基材として,オートクレーブ処理ケイ酸カルシウム水和物(ALC)を用いた場合には,撥水性を制御するシリコーンオイルの種類,添加率によらず,表面を親水化することは困難であり,非空気連行性を実現することはできなかった。また,紫外線照射の表面処理を施しても,表面の親水化および非空気連行化はできなかった。しかしながら,これらの粉体による空気連行性は,通常のAE剤での空気連行性に課題のあるフライアッシュや収縮低減剤を用いたモルタル・コンクリートにおいて,耐凍害性確保に有効な気泡の導入に有効であることを確認した。 2)非空気連行性・内部疎水粉体の基材として,水セメント比の小さなセメントペースト硬化体を微粉砕した粉体を用いた場合,シリコーンオイルによる撥水性を付与せずに乾燥させることで内部に水の侵入しにくい空隙を保持させた粉体を用いた場合に,空気連行がなく強度低下を生じず,耐凍害性に優れたモルタルを作製することができた。
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