2014 Fiscal Year Annual Research Report
自立する砂を用いたCO2エコストラクチャーの創生と展開
Project/Area Number |
24656327
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
今川 憲英 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (10328510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
登坂 宣好 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (00059776)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | エコストラクチャー / 構造素材 / 2酸化炭素排出削減 / 自立する砂 / トポ‐シェル / 無筋構造 / 緊急避難住宅 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化珪砂にCO2を注入し硬化させることによる“自立する砂”を新しい構造材料として開発するための基礎的研究を平成24,25,26年度に渡って推進させてきた。その助成年度で得られた研究実績について以下にまとめて示す。 ① 最終年度における研究成果 これまでの新構造素材の開発においてType1~3まで、強度のみならず耐水性能の向上をめざし混合する試薬の種類を変化させてきた。特に、最終年度における素材開発の目標であるType3の素材特性の把握における、カルシウム系試薬の最適な配合率の算出を検討してきた。素材を構造素材として活用するためには、この最適配合率のもとで強度の確保が最大課題である。そこで、このType3の素材に対して、Type1の改良として使用してきたエポキシ樹脂の代わりに安価な「ウレタン樹脂」の含浸による強度の向上を図ることができた。 ② 研究期間全体における研究成果 “自立する砂”を新構造素材として開発し、その素材に対応する構造物の創生を目指して基礎的な研究を推進させてきた。新素材の特性は、CO2の削減を目指し、鉄筋を使用することなく短期間に施工することができる構造物の構築である。特に、3.11の大震災における緊急避難住宅の大量な供給に答えられる構造物の設計指針の策定が研究期間における目標としてきた。その新素材の開発については、Type1~3まで進展させることができた。なお、現在、さらに発展させてType4の開発を進めている。さらに、緊急避難住宅等の構造設計の策定を目指して、新素材による構造ユニットの接合部の特性について、理論および実験解析を進めている。なお、これまでに得られた研究成果を平成27年4月11,12日に開催された国際会議(IASS International Colloquim 2015)のProceedings に2篇の論文として発表することができた。
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Research Products
(2 results)