2013 Fiscal Year Annual Research Report
大震災後の協調再建による住宅復興のためのビルトアップ・シミュレーションと適用
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24656341
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
服部 岑生 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (40009527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 一弥 東北学院大学, 工学部, 准教授 (00323080)
新井 信幸 東北工業大学, 工学部, 准教授 (20552409)
泉 幸甫 日本大学, 生産工学部, 教授 (30626528)
月舘 敏栄 八戸工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50124897)
鈴木 雅之 千葉大学, キャンパス整備企画室, 准教授 (90334169)
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Keywords | 震災復興 / 住宅 / 協調再建 / ビルドアップ / シミュレーション |
Research Abstract |
1)協調再建による住宅地目標像と建築関係条件の整理:仙台および南三陸の仮設住宅に暮らす住民のヒアリング調査、過去の震災復興地で玄界島、奥尻、柏崎市の復興計画のヒアリング・視察調査を実施し建築関係条件を整理した。農家・非農家、専業・兼業、従前地再建・移転再建等の違いによる立場や意向、課題や関心、取組条件が異なることを把握し、優良な住宅地目標像の特性を明らかにした。その要因である建築与条件を、居住者ニーズ(立地、環境、間取り、共用部分、人間関係)、「潤いのある生活」「地域コミュニティ・高齢者への配慮」「安全・安心」「風土・地域性への配慮」「環境への配慮」「時間の変化への対応」として整理した。 2)ビルトアップ再建と自己組織化の条件整理:敷地の条件からアプローチおよび規模の種類を可変とする住宅類型をベースとし、自力建設を計画する住民個人を対象に、ビルドアップ再建の条件と、建築条件以外の自己規制条件を取り上げ、優良な住宅地を導出するための建設主が自己規制する共同、協調などの計画行為の条件を整理した。その条件は、隣地住宅への影響、許容容積率・建蔽率(密度)、地域全体の景観特性と方位の特性などに対する反応、隣地や対向隣地との関係形態や材料の調和、建築協定の可能性、共同あるいは協調再建の可能性とした。 3)住民参加のワークショップの社会実験:仙台市三本塚地区において自力更新を目指す住民とともに、持続可能な集落づくりを目指して、ヒアリング調査、ワークショップによる社会実験を実施した。移転希望世帯が求める敷地規模(100~200坪)に、ビルトアップ再建条件、建築関係条件に基づいて地区内移転集落のプランニングを検討した。 以上の一連の研究から、優良な住宅地の目標像、その形成に必要な建築条件および建築協定などの方法を研究的に明らかにし、現地での住宅復興に寄与した。
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Research Products
(2 results)