2012 Fiscal Year Research-status Report
限界集落・被災地域における新たな居住形態の出現と集落の復興力
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24656348
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山崎 寿一 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20191265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 敏 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (60192738)
山口 秀文 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60314506)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 限界集落 / 居住 / 復興力 / 自然災害 / 持続性 |
Research Abstract |
本研究は、高齢者・被災者の居住とコミュニティの持続を支えている「拡大家族」「拡大集落」の存在、二地域居住をはじめとする新たな居住スタイルの出現に着目し、イエと集落の持続性を確保する原動力を解明するものである。本年度は以下の調査・研究発表を行った。 (1)これまでの能登半島地震被災集落における研究蓄積の整理、再分析を行い、復興住宅を対象にイエの継承に関わる生活文化に着目して住居の再評価を行った。(2)新潟県中越地震被災地域で、集落移転を行った竹之高地集落の予備的調査を行い、元集落の維持と元住民の新たな居住スタイルの出現に着目して、イエと集落の持続性を確保する原動力を探るための調査準備を行った。(3) これまでの研究蓄積もふまえた仮説理論のアジアの集落での検証を目的として、2012年10月に韓国全羅南道の歴史的集落・楽安邑城における持続性の調査を行った。景観保全に取り組む中で居住人口の減少・高齢化している集落の景観保全制度とその実態、居住実態と居住動向、周辺集落との二地域居住について調査し、歴史的集落の持続性と景観保全の関係を分析考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
韓国全羅南道楽安邑城の調査研究は実施したが、もう一つの平成24年度の後半に予定していた韓国中山間地域過疎農村での現地調査を日程の都合で延期せざるを得なかったため。その調査については平成25年度に改めて実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
神戸大学及び京都大学の研究室に研究を進める基礎的な設備は整備されている。また研究課題に関連するこれまでの現地調査資料、統計・専門書等の資料の蓄積を活用して研究を進める。 本研究は3名で行うが、各調査フィールドでの調査蓄積があり、調査協力者・専門的知識の提供者がいる。これら協力者は研究代表者のこれまでのフィールド研究における現地協力者であり、協力して研究を進めて行く。また、研究室学生の調査補助、調査研究資料整理により効果的に調査研究を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度後半に予定していた韓国での現地調査が日程の都合で延期せざるを得なかったため、繰越金205,580円が生じた。 平成25年度研究費800,000円、平成24年度からの繰越金205,580円の計1,005,580円の使用計画は以下である。 ・国内現地調査旅費(能登、中越、滋賀、兵庫等)35万、研究発表・資料収集旅費15万 ・韓国現地調査旅費(韓国の中山間地域の過疎集落)205,580円(平成24年度からの繰越金) ・研究室学生の調査補助・調査研究資料整理謝金20万
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Research Products
(6 results)