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2012 Fiscal Year Research-status Report

遺伝的アルゴリズムを用いた店舗選択要因推計手法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24656358
Research InstitutionShikoku University

Principal Investigator

辻岡 卓  四国大学, 経営情報学部, 講師 (20389159)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords買物行動 / 遺伝的アルゴリズム / GIS / マイクロシミュレーションアプローチ
Research Abstract

本年度は、消費者の店舗選択行動モデルの開発とそのシミュレーションを実施した。まず、ハフモデルをベースとした店舗選択行動モデルを提案した。提案モデルに内包される距離抵抗度と売場面積感応度という2つの店舗選好パラメータは消費者属性により異なると考えられる。そこで、これら選好パラメータを各消費者属性別に遺伝的アルゴリズムを用いて推計することとした。推計された選好パラメータが最適解に近いほど、提案モデルから導き出される店舗売上額は実データに近づくと考えられる。
シミュレーション実施にあたっては対象地域として徳島都市圏を取り上げ、消費者単位は世帯、対象品目は最寄品を選定した。また、消費者属性として家族構成と居住地を採用した。なお、実データの入手容易度向上、及びシミュレーションの簡便性向上を目的として、対象地域を1kmメッシュで区分し、各世帯・店舗はどのメッシュに位置するかという観点で抽象化した。世帯及び店舗の1994年時の実データを用いて選好パラメータを推計し、そのパラメータを用いて1999年時の店舗売上額を予測することを目的としたシミュレーションを実施した。推計と検証の年次を分離した目的は推計した選好パラメータが局所解ではないことを確認するためである。
シミュレーションの結果、各メッシュ単位で観測した販売売上額分布は現実データに近い形状を示した。また、現実データとの相関係数は0.942であった。これは消費者属性を考慮しないモデルの相関係数0.751と比較して明確に良好であるといえる。以上の結果からメッシュ単位での売上額予測手精度の向上手法として、提案モデルによるシミュレーションは有用であることを示せた。
一方、現時点で消費者属性別の選好パラメータが現実消費者の店舗選好をどれだけ再現しているかは未検証である。次年度はアンケート調査を実施し、消費者の店舗選好データを収集する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

現在までに、モデルの構築とシミュレーションを実施し、各地域(1kmメッシュ)の消費吸引力を高い精度で予測できることを確認した。本研究の目的の一つは「買物行動分析をはじめとする都市計画分野への遺伝的アルゴリズムによる推計手法の応用可能性検証」である。この目的は現時点でおおむね達成できたと考える。
次のステップでは「集計データを基に提案手法で推計した消費者の買物店舗選好が個票調査の代替となりえるか」について検証する。

Strategy for Future Research Activity

遺伝的アルゴリズムで推計した消費者の買物店舗選好が、実際の消費者意識を再現できているかどうかを検証する。そのために徳島都市圏を対象とした無作為アンケート調査を実施し、消費者属性と買物店舗選好を収集する。更にこれらの調査・分析で得られた知見を用いて、地方の買物行動全般に関する提言を行う予定である。
ここまでの結果を基に研究成果を広く公表する。発表の場としてEASTS(Eastern Asia Society for Transportation Studies)、HKSTS(Hong Kong Society for Transportation Studies)、及び地域学会等を予定している。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

徳島都市圏の3000世帯を対象とした郵送アンケート調査を実施する。アンケート調査実施のために印刷代15万円、発送代15万円、返信代6万円(受取人払い。回収率20%を想定)の計36万円の支出を予定している。また、集計及び分析の学生アルバイト代として6万円程度を予定している。よってアンケート実施及び集計で42万円が必要と考えている。
次に成果発表のための国際会議2回について各20万円(アジア地域への旅費及びエントリーフィー)、国内の研究会への参加旅費として6万円(東京を想定。投稿料込み)を予定している。よって成果発表のために46万円が必要と考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] マイクロシミュレーションアプローチによる買物行動分析2012

    • Author(s)
      辻岡卓, 渡辺公次郎, 近藤光男
    • Journal Title

      都市計画論文集

      Volume: Vol.47 No.3 Pages: 295-300

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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