2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24656360
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 智之 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (30298153)
|
Keywords | 壁面緑化 / コンポジション / プロポーション |
Research Abstract |
平成25年度は、遅れていた実地調査1の不足分を行い、引き続き実地調査2として現状の表層活用事例(都市における既存壁面緑化事例や環境性能を向上させる装置設置事例等)~データ整理~調査結果に関する比較分析・分類および追加補足調査を行った。 実地調査2(都市調査)は、対象建築に関する立面の記録(実測調査・写真記録)、対象建築に関する平面の記録(実測調査・写真記録)、周辺環境との関係記録(実測調査・写真記録)により構成される。 データ整理2(都市調査)は、データシートの作成(統一フォーマットの設定)およびデータシートの整理(仮カテゴリを設定し整理)である。 評価方法の検討については、コンポジション・プロポーションの評価軸を設定した(メッシュを用いた図心評価法/黄金比率や白銀比等)。引き続き行う調査結果の評価および比較分析は、代表的事例の模型化として、コンポジション・プロポーションの観点にてカテゴリー分類を行い、それぞれ代表的な事例に関して模型を作成。また模型を用いた分析も行い、様々な視点から模型撮影を行い、その写真データを用いてプロポーションの解析(各部位の構成寸法比率)を行った。また効果的に研究を遂行するための工夫としては、必要に応じて追加補足調査を現地にて行うこと、良好な共生事例と現状の壁面緑化事例を比較することにより特徴を明確化すること、模型を用いることで、より構成やプロポーションを明確にすることができること、を検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度は実地調査1(国内の植物と共生する建築等の事例調査)の不足分と、実地調査2(都市における表層活用事例調査)を行い、データ整理、調査結果に関する比較分析・分類および追加補足調査を行う予定であったが、実地調査2のデータが十分に揃わず、比較分析まで至らなかった。 平成26年度は研究の遅れを取り戻せるよう、現実的な計画を立てていきたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、遅れていた実地調査2およびデータ整理2の不足分を行い、考察を経て研究のまとめ、関係学会等での発表を中心に行う。 まず抽象化モデルの作成を行う。このモデル作成を通じて得られたコンポジションタイプおよびプロポーションタイプについてアブストラクト・モデル(抽象化模型)を作成する。そして考察へと移行。建築壁面構成のメカニズムや秩序を明確化する。 そして研究のまとめとして、報告書の作成および学会発表や学術誌発表などを予定している。報告書では、研究報告とともに、設計手法論へつなげる論考も行う。 また効果的に研究を遂行するための工夫としては、アブストラクト・モデル(抽象化模型)を作成することでよりその特徴を明確化することができ、3次元での表現が可能となると考えている。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に実地調査2が不十分であったため、旅費に残額が生じた。またそれに伴いデータ整理のために購入予定であった3Dモデリングソフト等が未購入となり、物品費に残額が生じ、人件費・謝金にも残額が生じた。 まず事例調査2の不足分に関しては、実地調査2の旅費を計画する。行き先は主に都市調査対象の大都市(東京、大阪等)である。そしてデータ整理2のための物品費として、プロポーションを記録、分析するための3Dモデリングソフトを計画している。またデータ整理作業の謝金としての人件費・謝金も計画している。加えて最終的にファサードモデルを試作・提案するために、そのために必要なレーザーカッターや3Dプリンター等の購入も検討する。
|