2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ空間を利用した機能性プリンタブル透明シリカガラスの開発
Project/Area Number |
24656388
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤野 茂 九州大学, 産学連携センター, 教授 (10304833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木田 徹也 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (70363421)
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Keywords | シリカガラス / メソポーラス / 導電性 |
Research Abstract |
シリカガラスは耐熱性、耐薬品性、絶縁性、真空紫外透過率等の諸物性に優れているため、ガラスの内部あるいは最表面へ機能性元素の描画が可能となれば、新しい次世代オプトエレクトロニクス産業を担う部材として期待される。本研究では、透明シリカガラスの前駆体であるメソポーラスシリカ材料の表面に導電性ナノ粒子を塗布(印刷)し、次世代の新しい機能性を有する透明導電性ガラスの創製を目指した。各種条件で得られたメソポーラス体の平均細孔径、比表面積はそれぞれ20-30nm, 180 m2/gであった。導電性ナノ結晶としてGaドープZnOを合成した。金属源として亜鉛とガリウムのアセチルアセトン塩を、溶媒兼界面活性剤としてオレイルアミンを 用いた。酸素源としてはヘキサデカンジオールを使用した。三口フラスコに原料を入れ、真空にして空気を除去した後、アルゴンを流通させ、220度の加熱に よってナノ結晶を合成した。合成したナノ結晶のサイズは10nmであり、ヘキサン等の非極性有機溶媒に安定に分散できるものが得られた。本ナノ粒子をメソポーラス体表面に塗布(印刷)し、1200℃にて焼成を行なった。電気伝導度を測定した結果、導通は確認されなかった。その理由としてシリカガラス表面にZnO・SiO2から構成される未知な複合結晶が析出しているのが観察された。そこでソルボサーマル法により作製された酸化インジウムスズ(ITO)の導電性ナノ粒子を用いて、各種焼成条件で実験を行なった結果、透明導電性シリカガラスの開発に関する知見が得られた。
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Research Products
(8 results)