2013 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトな表面活性化に基づく異種ナノ接合とその界面エネルギー変換能
Project/Area Number |
24656442
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阿部 浩也 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (50346136)
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Keywords | ナノ粒子 / 表面 |
Research Abstract |
機能性のナノ粒子や微粒子をインクやペーストのようなコロイド分散系として扱うことにより、各種印刷技術や成膜技術に適用することできる。一方、溶媒フリーなプロセス技術は低環境負荷型であるが、気中でのそれらのハンドリングは一般に難しい。本研究ではソフトな表面活性に基づく粒子間接合の可能性に着目し、溶媒フリーな微粒子成膜プロセス技術に関する検討を行った。また、微粒子成膜体の電気化学的な性能も評価した。平成24年度はSOFCのアノード材料であるNiO-YSZ粒子をモデル酸化物ナノ材料として、ドライ環境下で多孔質成膜体が得られることを実証した。この成膜体からSOFCアノードを作製したところ、比較的高い電極反応が観察された。平成25年度はよりソフトな表面活性として、静電気力による複合ナノ複合粒子の成膜を試みた。Liイオン二次電池の正極材料であるLiCoO2(~1um)をモデル材料として使用した。このLiCoO2の周囲にポリマー粒子(100nm)をコーティングすることにより、主にvan der Waals力に基づく分子間力が低減して、複合ナノ粒子の気中分散性が高まることを確認した。さらに、この複合ナノ粒子の摩擦帯電において、静電成膜に十分な帯電量が発生することも明らかにした。その結果、高いレートでの成膜現象が観察されるとともに、比較的大面積の基板上にほぼ均質な複合ナノ粒子の多孔質膜が得られることを見出した。得られた成膜体の正極材としての充放電特性を調べたところ、初期特性においてはウェットコーティングで作製されたものとほぼ同様の性能を示した。
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